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2024/03/04 13:28

香港前場:ハンセン0.1%安で反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 週明け4日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比10.49ポイント(0.06%)安の16578.95ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が18.06ポイント(0.32%)安の5710.78ポイントと反落した。売買代金は610億4570万香港ドルとなっている(1日の前場は626億6550万香港ドル)。
 中国の重要会議を前に、買いが手控えられる流れ。国政助言機関の全国政治協商会議(政協)がきょう4日、向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)があす5日に開幕する。政策動向を見極めたいとするスタンスも漂った。もっとも、下値は限定されている。低迷する中国経済の安定に向け、当局は景気刺激策を打ち出すとの期待もあり、指数はプラス圏で推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が12.9%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が5.2%安、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が5.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、新興EV(電気自動車)関連が総じて安い。上記した理想汽車のほか、浙江零ホウ科技(9863/HK)が11.6%、蔚来集団(9866/HK)が5.1%、小鵬汽車(9868/HK)が4.5%ずつ下落した。値下げ競争の激化を懸念。小鵬が3日、一部車種を一律2万人民元値引きすると発表するなど、春節(旧正月)連休が明けて以降も、主力メーカーによる値下げが相次いでいる。販売不振も警戒。新興EV各社の2月販売は総じて低調だ。また、理想汽車は先週、通期決算の黒字転換を材料に週間で28.8%も上昇していただけに、売り圧力も高まっている。
 中国の不動産セクターも急落。前記した華潤置地のほか、万科企業(2202/HK)が6.3%安、合景泰富地産HD(1813/HK)が5.7%安、碧桂園HD(2007/HK)が4.8%安、中国金茂HD(817/HK)が4.6%安と値を下げた。
 半面、医薬セクターは物色される。中でも、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連が急伸。薬明合聯生物技術(2268/HK)が20.0%高、来凱医薬(2105/HK)が14.0%高、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が11.8%高、薬明生物技術(2269/HK)が11.4%高と値を上げている。同セクターはこのところ、米政府が特定のバイオテクノロジー企業と契約を結ぶことを制限する「バイオセキュア法案」の警戒感で株価が低迷していた。
 石炭・石油セクターもしっかり。エン鉱能源集団(1171/HK)が4.6%、中国中煤能源(1898/HK)が2.2%、中国神華能源(1088/HK)が1.8%、中国海洋石油(883/HK)が3.1%、中国石油天然気(857/HK)が1.8%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.22%高の3033.63ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。公益株、医薬株、ハイテク株の一角も買われた。半面、不動産株は安い。消費関連株、金融株、素材株も売られた。



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