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2024/01/25 13:20

香港前場:ハンセン1.4%高で3日続伸、上海総合は2.1%上昇 無料記事

 25日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比223.03ポイント(1.40%)高の16122.90ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が82.41ポイント(1.54%)高の5435.46ポイントと3日続伸した。売買代金は699億4460万香港ドルに拡大している(24日前場は587億6050万香港ドル)。
 投資家心理が上向く流れ。中国の金融緩和や、マーケット支援スタンスが好感されている。中国人民銀行(中央銀行)は24日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げると発表した(2月5日付で実施)。市場関係者の間からは、「準備率引き下げは想定より前倒しになった」との声が聞かれている。また、中国政府は今後、中央企業(中央政府直属の国有企業)責任者の業績考課に際し、「時価総額管理」を含めることを検討する方針という。市場での買い増し、自社株買い、増配などの手段を通じて投資家の信頼感を引き上げる狙いだ。本日の取引では、「中字頭」(社名が「中国」で始まり、政府系企業を親会社に持つ)と呼ばれる銘柄群の買いが目立っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688/HK)が6.9%高、石油グループ大手の中国石油天然気(857/HK)が5.5%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.9%高、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が4.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、ゼネコンやエンジニアリング、非鉄などインフラ建設関連が高い。中国中鉄(390/HK)が5.3%、中国鉄建(1186/HK)が5.2%、中国交通建設(1800/HK)が4.4%、中リョ国際工程(2068/HK)が42.4%、中国冶金科工(1618/HK)が5.4%、中国アルミ(2600/HK)が6.3%、江西銅業(358/HK)が4.3%ずつ上昇した。緩和マネーの一部がインフラ投資に向かうとの期待も大きい。準備率引き下げにより、資金供給効果は約1兆人民元(約20兆8500億円)に達する見通しだ。
 中国の保険・銀行セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が3.2%高、中国人民保険集団(1339/HK)が2.5%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.4%高、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が3.0%高、招商銀行(3968/HK)が2.9%高で前場取引を終えた。
 中国不動産セクターも物色される。広州富力地産(2777/HK)が17.2%高、遠洋集団HD(3377/HK)が16.9%高、越秀地産(123/HK)が4.3%高、旭輝(884/HK)が4.0%高で引けた。不動産支援策に期待感。人民銀は24日、国家金融監督管理総局と共同で新たな不動産支援策を発表し、ショッピングセンターやオフィスビル、ホテルなど経営性物件(商業用物件)を担保とする銀行融資について、デベロッパーによる資金使途の範囲を拡大する方針を明らかにした。
 本土マーケットも3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比2.06%高の2878.83ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引。不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、素材株、消費関連株、ハイテク株など、全業種が買われた。


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