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2023/08/10 13:25

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.3%下落 無料記事

10日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比183.58ポイント(0.95%)安の19062.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も63.11ポイント(0.95%)安の6550.12ポイントとそろって反落した。売買代金は430億7300万香港ドルに低迷している(9日前場は458億4950万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。バイデン米大統領は9日、先進半導体やAI(人工知能)、量子技術など3分野を対象に、米国の企業・個人が中国に投資することを制限する大統領令に署名した。米中関係の悪化が警戒されている。米インフレ懸念がくすぶる中、昨夜の米株市場でハイテク株が続落したことも重しだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が18.2%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.3%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.9%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が3.9%安と下げが目立った。創科実業については、中間決算の減益も嫌気されている。また、同社は米向け売上比率が大きいだけに、米中関係の悪化も不安視された。中国の不動産銘柄に関しては、債務問題の不透明感が依然としてくすぶっている。JPモルガンは最新リポートで、碧桂園は販売不振が続く中でデフォルト(債務不履行)のリスクが高まっていると指摘した。
 自動車セクターも安い。蔚来集団(9866/HK)が6.8%、小鵬汽車(9868/HK)が4.1%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.8%、長城汽車(2333/HK)が2.5%ずつ下落した。価格競争の再発が引き続き売り材料視されている。
 スポーツ用品や食品飲料、小売など消費セクターもさえない。李寧(2331/HK)が2.1%安、安踏体育用品(2020/HK)が1.8%安、統一企業中国HD(220/HK)が1.9%安、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.7%安、中国旅遊集団中免(1880/HK)が4.6%安、高キン零售(6808/HK)が2.6%安で引けた。
 半面、石油・石炭セクターは高い。中国石油天然気(857/HK)が2.1%、中国海洋石油(883/HK)が1.6%、中国石油化工(386/HK)が1.1%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.0%、中国中煤能源(1898/HK)が3.6%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物が1.8%高と続伸し、一時は約9カ月ぶりの高値を付けた。
 空運セクターもしっかり。中国国際航空(753/HK)が1.9%高、国泰航空(293/HK)が1.6%高、中国南方航空(1055/HK)が1.5%高、中国東方航空(670/HK)が1.0%高で前場取引を終えた。旅客増の期待が広がる。中国当局は10日、日本や米英、韓国など複数国に向けた中国人の団体旅行を解禁すると発表した。
 一方、本土マーケットは4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%安の3235.90ポイントで前場取引を終了した。消費関連株が安い。ハイテク株、医薬品株、銀行・保険株、不動産株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。運輸株、公益株も買われた。



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