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2024/01/31 13:32

香港前場:ハンセン1.0%安で続落、上海総合0.4%下落 無料記事

 31日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比159.32ポイント(1.01%)安の15544.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.37ポイント(1.05%)安の5220.00ポイントと続落した。売買代金は490億5510万香港ドルとなっている(30日前場は499億9330万香港ドル)。
 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。米中対立の警戒感や、中国不動産業を巡る不透明感が投資家心理の重しだ。複数メディアは31日、碧桂園HD(2007/HK)に対し、一部の債権者が香港で清算申し立てを計画しているもよう――などと報じている。それに先立つ29日、香港高等法院(高裁)が中国恒大集団(3333/HK)に対して「清算命令」を出したばかりだ。売買停止中の恒大集団に関しては、管財人によって資産売却などが行われ、債務整理が進められる。ただ、関係者によれば、大部分の資産が中国本土にあるだけに、清算作業は困難を伴う見通しだ。破綻処理の遅れは、業界の混乱につながる恐れもあると不安視されている。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が31日(日本時間2月1日未明)に発表されることも気がかり材料として意識された。
 ただ、下値は限定的。中国景気の過度な先行き不安が薄らいでいる。国際通貨基金(IMF)は30日に発表した最新の世界経済見通し(WEO)で、中国の2024年GDP(国内総生産)成長率予想を昨年10月時点の4.2%から4.6%に上方修正した。また、朝方公表された1月の中国景況感指数については、製造業PMI予想ほどではなかったものの前月実績を上回り、非製造業PMIは予想以上に前月から改善している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が9.8%安と下げが目立った。通期決算の50〜55%減益見通しが嫌気されている。ほか、バイオ医薬品の開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が5.4%安。米国のバイオ企業規制案が不安視されている。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上述した碧桂園が3.0%、合景泰富集団HD(1813/HK)が4.3%、広州富力地産(2777/HK)が3.8%、世茂集団HD(813/HK)が3.2%ずつ下落した。
 自動車セクターの一角も急落。浙江零ホウ科技(9863/HK)が7.6%安、蔚来集団(9866/HK)が5.9%安、小鵬汽車(9868/HK)が4.2%安、長城汽車(2333/HK)が1.6%安で引けた。
 半面、中国発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が3.8%、華潤電力HD(836/HK)が2.4%、中国電力国際発展(2380/HK)と中国広核電力(1816/HK)がそろって1.4%ずつ上昇した。業績改善の期待が高まっている。華電国際電力は通期決算の大幅増益見通しを明らかにした。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%安の2819.92ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。医薬株、消費関連株、ハイテク株、インフラ関連株、空運株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。金融株、公益株も買われた。



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