20日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比134.81ポイント（0.75％）安の17862.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が53.94ポイント（0.87％）安の6181.71ポイントとそろって反落した。売買代金は366億1760万香港ドルとなっている（19日前場は409億760万香港ドル）。
　米金融引き締めの長期化が警戒される流れ。原油相場が昨年11月以来の高値を付けるなど、インフレ圧力が高まる中、米連邦準備理事会（FRB）は引き締めスタンスを継続すると懸念されている。米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表を20日午後（日本時間21日未明）に控え、政策金利の動向やパウエルFRB議長会見を見極めたいとするムードも漂った。寄り付き前に中国人民銀行（中央銀行）が公表した実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート（LPR）」に関しては、市場の予想通り、1年物、5年物いずれも現行水準（それぞれ3.45％、4.20％）に据え置かれている。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技（2382/HK）が7.4％安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術（2269/HK）が3.9％安、政府系の華潤ビールHD（291/HK）が3.2％安と下げが目立った。
　セクター別では、半導体が安い。上海復旦微電子集団（1385/HK）が3.4％、晶門半導体（2878/HK）が3.0％、ASMPT（522/HK）が1.8％、中芯国際集成電路製造（981/HK）が1.2％ずつ下落した。
　非鉄・レアアース関連もさえない。モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団（3993/HK）が1.5％安、エネルギー・資源会社の中信資源HD（1205/HK）が1.3％安、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD（769/HK）と非鉄金属・鉱石の五鉱資源（1208/HK）がそろって1.2％安で引けた。
　酒造やレストランチェーンなど外食関連も売られる。上記した華潤ビールのほか、珍酒李渡集団（6979/HK）が5.1％安、九毛九国際HD（9922/HK）が5.2％安、呷哺呷哺餐飲管理（520/HK）が3.6％安、海倫司国際HD（9869/HK）が3.4％安で前場取引を終えた。
　半面、天然ガス関連の銘柄群は物色される。新奥能源HD（2688/HK）が3.1％高、華潤燃気HD（1193/HK）が2.0％高、中国燃気HD（384/HK）が1.7％高と値を上げた。
　一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33％安の3114.76ポイントで前場取引を終了した。エネルギー株が安い。消費関連株、医薬株、ハイテク株、公益株なども売られた。半面、銀行株は高い。不動産株や証券株の一角も買われた。



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