2023/11/01 13:24
香港前場:ハンセン0.04%高で反発、上海総合は0.2%上昇
1日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.64ポイント(0.04%)高の17119.12ポイントと反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は1.35ポイント(0.02%)安の5860.39ポイントと3日続落した。売買代金は379億9750万香港ドルとなっている(10月31日前場は457億8260万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。官民で公表された景況感指数が悪化する中、市場からは「景気不安は経済対策につながる」との声が聞かれた。関係者の間からは、第4四半期に預金準備率が引き下げられるとの観測も浮上している。5年に1度の中央金融工作会議に関しては、10月30〜31日に開催され、流動性の確保と融資コストの引き下げに尽力することが確認された。ただ、上値は重い。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を現地時間1日(日本時間2日未明)に控え、金融政策動向を見極めたいとするスタンスも強まっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.5%高、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.3%高、ファウンドリー中国最大手、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.8%高と上げが目立った。
セクター別では、本土と香港の不動産が高い。百仕達HD(1168/HK)が7.1%、世茂集団HD(813/HK)と中国海外発展(688/HK)がそろって1.8%、信和置業(83/HK)が2.7%、新世界発展(17/HK)が2.0%ずつ上昇した。
酒造・飲料の銘柄も物色される。珍酒李渡集団(6979/HK)が8.1%高、百威亜太HD(1876/HK)が2.6%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.8%高、農夫山泉(9633/HK)が0.8%高で引けた。白酒(中国の蒸留酒)メーカーの珍酒李渡集団については、最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が10月31日、一部製品の出荷価格を引き上げると発表したことも刺激材料。茅台酒の出荷価格引き上げは2017年12月以来、約6年ぶりだ。本土A株市場で茅台酒株は6.3%高と急伸している。
半面、レストランチェーンなど外食関連は急落。百勝中国HD(9987/HK)が14.3%安、海底撈国際HD(6862/HK)が10.9%安、九毛九国際HD(9922/HK)が6.2%安、海倫司国際HD(9869/HK)が4.1%安で前場取引を終えた。百勝中国が1日公表した7〜9月期決算は2割増益と堅調だったものの、決算説明会で同社の楊家威・最高財務責任者(CFO)は第4四半期(10〜12月)について慎重な見通しを示したことが不安視されている。また、海底撈は10月31日引け後、同系列の特海国際HD(9658/HK)から日本のホテル事業を買収すると発表。日本の観光業回復を見込み、今後の成長余地は大きいと判断しているものの、これを好感する買いは限定されている。特海国際株も0.3%下げた。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3023.64ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。公益株、半導体株なども買われた。半面、医薬株は安い。不動産株、素材株、金融株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。官民で公表された景況感指数が悪化する中、市場からは「景気不安は経済対策につながる」との声が聞かれた。関係者の間からは、第4四半期に預金準備率が引き下げられるとの観測も浮上している。5年に1度の中央金融工作会議に関しては、10月30〜31日に開催され、流動性の確保と融資コストの引き下げに尽力することが確認された。ただ、上値は重い。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を現地時間1日(日本時間2日未明)に控え、金融政策動向を見極めたいとするスタンスも強まっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.5%高、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.3%高、ファウンドリー中国最大手、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.8%高と上げが目立った。
セクター別では、本土と香港の不動産が高い。百仕達HD(1168/HK)が7.1%、世茂集団HD(813/HK)と中国海外発展(688/HK)がそろって1.8%、信和置業(83/HK)が2.7%、新世界発展(17/HK)が2.0%ずつ上昇した。
酒造・飲料の銘柄も物色される。珍酒李渡集団(6979/HK)が8.1%高、百威亜太HD(1876/HK)が2.6%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.8%高、農夫山泉(9633/HK)が0.8%高で引けた。白酒(中国の蒸留酒)メーカーの珍酒李渡集団については、最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が10月31日、一部製品の出荷価格を引き上げると発表したことも刺激材料。茅台酒の出荷価格引き上げは2017年12月以来、約6年ぶりだ。本土A株市場で茅台酒株は6.3%高と急伸している。
半面、レストランチェーンなど外食関連は急落。百勝中国HD(9987/HK)が14.3%安、海底撈国際HD(6862/HK)が10.9%安、九毛九国際HD(9922/HK)が6.2%安、海倫司国際HD(9869/HK)が4.1%安で前場取引を終えた。百勝中国が1日公表した7〜9月期決算は2割増益と堅調だったものの、決算説明会で同社の楊家威・最高財務責任者(CFO)は第4四半期(10〜12月)について慎重な見通しを示したことが不安視されている。また、海底撈は10月31日引け後、同系列の特海国際HD(9658/HK)から日本のホテル事業を買収すると発表。日本の観光業回復を見込み、今後の成長余地は大きいと判断しているものの、これを好感する買いは限定されている。特海国際株も0.3%下げた。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3023.64ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。公益株、半導体株なども買われた。半面、医薬株は安い。不動産株、素材株、金融株も売られた。
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