週明け26日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比116.75ポイント（0.70％）安の16609.11ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が38.25ポイント（0.66％）安の5726.85ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は443億2050万香港ドルとなっている（23日の前場は531億4660万香港ドル）。
　利益確定売りが継続する流れ。ハンセン指数は今月中旬から上昇ピッチを速め、先週後半は一時、約1カ月半ぶりの高値水準を回復した。また、今週は28日に香港で政府予算案演説、3月1日に中国で官民がそれぞれ今年2月の製造業PMIを公表することもあり、積極的な売買も手控えられている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。全国人民代表大会（全人代、国会に相当）の開幕3月5日が視野に入ってきたことで、追加の経済対策に対する期待感も高まっている。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD（2313/HK）が3.3％安、スポーツシューズ生産・販売大手の安踏体育用品（2020/HK）が3.0％安、スポーツ用品大手の李寧（2331/HK）が2.9％安と下げが目立った。
　セクター別では、有料道路など交通インフラ関連が安い。安徽皖通高速公路（995/HK）が5.2％、江蘇寧滬高速公路（177/HK）が4.6％、四川成渝高速公路（107/HK）が4.0％、浙江滬杭甬高速公路（576/HK）が2.8％ずつ下落した。
　中国の金融セクターもさえない。中国郵政貯蓄銀行（1658/HK）が1.7％安、中国農業銀行（1288/HK）が1.5％安、中国太平洋保険集団（2601/HK）が2.9％安、中国平安保険（2318/HK）が1.9％安、中国国際金融（3908/HK）が2.3％安、中信証券（6030/HK）が2.1％安で引けた。
　半面、中国自動車セクターは高い。中国恒大新能源汽車集団（708/HK）が5.1％、浙江零ホウ科技（9863/HK）が5.0％、北京汽車（1958/HK）が2.6％、吉利汽車HD（175/HK）が1.8％ずつ上場した。
　一方、本土マーケットは9日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.58％安の2987.48ポイントで前場の取引を終了した。金融株が下げを主導。エネルギー株、公益株、酒造・食品株、運輸株なども売られた。半面、自動車株は高い。ハイテク株、医薬株も買われた。



内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。