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2023/10/09 17:37

香港大引:ハンセン0.2%高で3日続伸、紫金鉱業3.7%上昇 無料記事

 台風警報により短縮取引となった週明け9日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比31.42ポイント(0.18%)高の17517.40ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が24.00ポイント(0.40%)高の5998.30ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は468億7270万香港ドルとなっている(6日は479億8800万香港ドル)。
 先週後半の好地合いを継ぐ流れ。中国の景気懸念がやや薄らいだほか、米中関係の改善期待も引き続き支えとなった。市況高も追い風。WTI原油先物は9日朝方、一時、約5%上昇し、金先物価格も急伸している。先週末のロンドン金属取引所(LME)では、主要非鉄の先物が軒並み値上がりした。ただ、全体としては上値が重い。中東地域の地政学リスクが意識されている。パレスチナ自治区ガザ地区から7日、イスラエルに向け大量のロケット弾が撃ち込まれ、イスラエル側も報復措置でガザ地区を空爆している。イスラエルのネタニヤフ首相は7日、「我々は戦争状態にある」と声明した。世界の金融システムが混乱するとの不安もくすぶっている。ハンセン指数などは安く推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が3.7%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が2.7%高、石油グループ大手の中国石油天然気(857/HK)が2.5%高と上げが目立った。
 セクター別では、産金が高い。上記した紫金鉱業のほか、招金鉱業(1818/HK)が4.7%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.2%ずつ上昇した。
 石油・石炭セクターもしっかり。上述した中国石油天然気のほか、中国海洋石油(883/HK)が2.3%高、中国石油化工(386/HK)が1.5%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が6.2%高、中国中煤能源(1898/HK)が4.1%高、中国神華能源(1088/HK)が2.0%高で引けた。
 非鉄関連セクターも物色される。金川集団国際資源(2362/HK)が3.9%高、江西銅業(358/HK)が2.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.6%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が1.2%高で取引を終えた。
 他の個別株動向では、海通国際証券(665/HK)が97.2%高の1.40香港ドルと急騰している。TOB(株式公開買い付け)価格にサヤ寄せの動き。証券ブローカー中国大手の海通証券(6837/HK)は9日、香港子会社の海通国際証券を非公開化すると発表した。1株当たり1.52香港ドルのプレミアム価格でTOBを実施する。
 半面、中国不動産セクターは急落。旭輝(884/HK)が16.4%安、融創中国HD(1918/HK)が7.9%安、碧桂園HD(2007/HK)が6.7%安、広州富力地産(2777/HK)が4.0%安と値を下げた。
 映画関連も安い。猫眼娯楽(1896/HK)が6.7%、アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が4.4%、阿里巴巴影業集団(1060/HK)が3.6%ずつ下落した。失望売りが広がる。連休中の映画興行収入については、証券ブローカー各社の事前予想に届かなかった。
 一方、大型連休明けの本土マーケットは3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.44%安の3096.92ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。不動産株、金融株、ハイテク株、エネルギー株、医薬株、素材株、運輸株なども売られた。半面、自動車株は高い。公益株、通信株、軍事関連株も買われている。


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