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2024/02/02 13:37

香港前場:ハンセン0.6%高で続伸、上海総合は0.7%下落 無料記事

 2日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比91.05ポイント(0.58%)高の15657.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が41.11ポイント(0.79%)高の5264.59ポイントと続伸した。売買代金は502億7940万香港ドルとなっている(1日前場は546億2950万香港ドル)。
 中国の景気支援スタンスが好感される流れ。財政部の王東偉・副部長らは1日の記者会見で、「2024年も景気対策の支出を継続していく」などと強調している。中国人民銀行(中央銀行)が1日に発表したデータによれば、人民銀の担保付き補完貸出(PSL)による政策銀行への融資残高は今年1月、2カ月連続で増加した。PSLは都市再開発に向けた資金供給となるため、インフラ・不動産支援を強化したとみられている。ただ、上値は限定的。米中関係の悪化懸念などが重しだ。指数は前引けにかけて上げ幅を削っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車と不動産の上げが目立つ。吉利汽車HD(175/HK)が6.1%高、理想汽車(2015/HK)が5.2%高、華潤置地(1109/HK)が3.7%高、龍湖集団HD(960/HK)が3.3%高で引けた。自動車各社は足元の販売好調も手がかり。吉利の1月販売は前年同月比で110%増加し、11カ月連続のプラス成長を記録した。理想汽車の1月納車も前年比で倍増している。龍湖集団については、1月に満期を迎えたオンショア債券27億人民元(約560億円)の償還を完了したもようと伝えられた。
 ゼネコンや建材などインフラ建設関連も物色される。中国中鉄(390/HK)が1.7%高、中国交通建設(1800/HK)が1.4%高、安徽海螺水泥(914/HK)が1.5%高、中国建材(3323/HK)が1.4%高で取引を終えた。
 カジノ関連も高い。金沙中国(1928/HK)が3.3%、美高梅中国HD(2282/HK)が2.9%、永利澳門(1128/HK)が2.4%、澳門博彩HD(880/HK)が2.2%ずつ上昇した。カジノ売上高の伸びが引き続き材料視される。マカオ政府が1日報告した今年1月の域内カジノ売上高は、前年同月比で67.0%増加。13カ月連続のプラス成長を達成した。また、春節(旧正月)の大型連休が来週末スタート。売上増の期待も高まっている。
 消費セクターもしっかり。安踏体育用品(2020/HK)が3.0%高、李寧(2331/HK)が2.4%高、海爾智家(6690/HK)が2.5%高、海信家電集団(921/HK)が2.0%高と値を上げた。
 半面、医薬セクターの一角は安い。薬明生物技術(2269/HK)が17.5%、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が11.8%、百済神州(6160/HK)が4.1%、希諾生物(6185/HK)が3.9%ずつ下落した。売上高の46%を米国の顧客から得ている薬明生物などにとっては、米国のバイオ企業規制案が依然として不安視されている。
 一方、本土マーケットは5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.72%安の2750.72ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬株、自動車株、証券株、不動産株、素材株なども売られた。半面、公益株は高い。エネルギー株、銀行・保険株、酒造・食品株の一角も買われた。



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