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2023/10/27 13:24

香港前場:ハンセン1.0%高で反発、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 27日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比168.78ポイント(0.99%)高の17213.39ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が54.21ポイント(0.93%)高の5913.76ポイントと3日続伸した。売買代金は424億6830万香港ドルとなっている(26日前場は421億1270万香港ドル)。
 内外の好材料で投資家心理が上向く流れ。米金利の低下と中国企業の成長持続が好感された。昨夜の米債券市場では、インフレ指標の鈍化を受け、米10年債利回りが急低下している。朝方公表された中国工業企業の利益総額は、今年9月に前年同月比11.9%増となり、8月の17.2%増に続いて2カ月連続で2ケタ成長を維持した。また、香港で佳境入りした主要企業の決算報告では、一部セクターを除き増益や黒字転換など業績が改善している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬の上げが目立つ。中国生物製薬(1177/HK)が8.3%高、翰森製薬集団(3692/HK)が7.8%高、石薬集団(1093/HK)が7.3%高で引けた。
 中国不動産セクターも高い。合景泰富集団HD(1813/HK)が7.1%、世茂集団HD(813/HK)が3.6%、碧桂園HD(2007/HK)が2.9%、広州富力地産(2777/HK)が2.8%ずつ上昇した。碧桂園が発行した一部米ドル建て債券について、世界の主要金融機関で構成するクレジットデリバティブ決定委員会(CDDC)は26日、デフォルト(債務不履行)が生じたとの判断を示したが、これをさらに嫌気する売りは限定されている。ほか、香港の不動産株も買われた。
 自動車セクターもしっかり。小鵬汽車(9868/HK)が4.4%高、長城汽車(2333/HK)が2.8%高、理想汽車(2015/HK)が2.6%高、蔚来集団(9866/HK)が1.6%高で前場取引を終えた。
 そのほか、決算動向を手がかりにした物色も活発化している。風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が7.6%高。1〜9月期決算は19%増益に伸びた。エアライン大手3社の中国国際航空(753/HK)が3.7%高。1〜9月期決算は黒字に転換した。タンカー輸送中国最大手の中遠海運能源運輸(1138/HK)は3.0%高。1〜9月期決算は480%増益に拡大した。
 半面、中国保険セクターはさえない。新華人寿保険(1336/HK)が4.0%、中国人寿保険(2628/HK)が2.6%、中国平安保険(2318/HK)が1.4%ずつ下落した。生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険が公表した1〜9月期決算は48%減益を強いられ、セクター全体の売り材料となっている。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%高の2998.79ポイントで取引を終了した。医薬株が高い。消費関連株、素材株、インフラ関連株、公益株、不動産株、運輸株なども買われた。半面、金融株は安い。エネルギー株、メディア・娯楽株も売られた。



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