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2020/04/29 17:42

香港大引:ハンセン0.3%高で3日続伸、大型連休控え上げは限定的に 無料記事

 29日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比67.63ポイント(0.28%)高の24643.59ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が57.18ポイント(0.57%)高の10040.87ポイントとそろって3日続伸した。本土株指数は3月11日以来、約1カ月半ぶりに心理的節目の10000ポイントを回復している。売買代金は860億8600万香港ドルと低水準が続いた(28日は861億700万香港ドル)。
 NYダウ先物高を好感。アルファベット(グーグル)が引け後に発表した四半期決算が予想を上回り、米ハイテク企業の業績に対する警戒感がひとまず薄らいでいる。また、香港域内で経済活動の再開期待が高まっていることも引き続き材料視された。ただ、上値は重い。大型連休を前にして、リスクオフのスタンスも漂っている(香港市場はあす30日が仏誕節、5月1日がメーデーで休場。本土市場はメーデーにより5月1〜5日が休場)。新型コロナウイルス感染は足元で落ち着いているものの、連休中の「感染第2波」が警戒された。指数は中盤から上げ幅を削っている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港中心地に商業施設を保有する九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)と全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)がそろって2.0%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車HDのほか、比亜迪(BYD:1211/HK)が7.7%、広州汽車集団(2238/HK)が7.4%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.4%、長城汽車(2333/HK)と北京汽車(1958/HK)がそろって2.4%ずつ上昇した。充電池・自動車メーカーのBYDに関しては、強気な業績見通しが追い風となっている。同社が公表した1〜3月期決算は85%減益を強いられたものの、そのうえで、中間期には利益成長を回復するとの見通しを示した。
 鉄鋼やセメント、非鉄など素材セクターも急伸。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が11.1%高、鞍鋼(347/HK)が6.6%高、中国建材(3323/HK)が3.7%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.1%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%高で取引を終えた。鞍鋼が発表した1〜3月期決算は利益が4.5倍に急増。通期決算の期待も高まった。
 高速道路運営の銘柄群も物色される。浙江滬杭甬高速公路(浙江高速道路:576/HK)が5.1%高、深セン高速公路(548/HK)が4.6%高、四川成渝高速公路(四川高速道路:107/HK)が4.2%高、安徽皖通高速公路(995/HK)が2.8%高と値を上げた。政策の動きがポジティブ。中国の交通運輸部は28日、全国の高速道路を含むすべての有料道路を無料としていた政策について、5月5日に終了することを明らかにした。6日午前0時(現地時間)から通行料の徴収を再開する。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%高の2822.44ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引。資源・素材株、不動産株、運輸株、自動車株なども買われた。半面、食品飲料株は安い。医薬品株、公益株やハイテク株の一角も売られた。


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