2023/11/14 17:32
香港大引:ハンセン0.2%安で反落、安踏体育用品4.9%下落
14日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比29.35ポイント(0.17%)安の17396.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が24.56ポイント(0.41%)安の5964.54ポイントとそろって反落した。売買代金は767億8000万香港ドルとなっている(13日は751億8830万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米中の指標発表が気がかりだ。米国では14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、16日にフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数(週間)、中国では15日に10月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。
もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が相場を下支えしている。中国景気の鈍化懸念が強まる中、当局は追加の刺激策を打ち出すとの見方が広がった。HSBCは最新リポートで、中国人民銀行(中央銀行)が15日に実施する「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、資金供給規模を拡大する可能性に言及。また、年内に預金準備率を0.5%引き下げる可能性を指摘した。MLF金利については、市場の一部で引き下げ予想も浮上している。米中対立の緩和期待も根強い。米サンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、中国の習近平・国家主席とバイデン米大統領は15日に会談する。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が4.9%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.0%安、オンラインゲーム中国大手の網易(9999/HK)が2.3%安と下げが目立った。
セクター別では、スポーツ用品が安い。上記した安踏体育用品のほか、特歩国際HD(1368/HK)が16.5%、361度国際(1361/HK)が2.4%、李寧(2331/HK)が1.9%ずつ下落した。ネット小売の伸び悩みが引き続き懸念材料。オンライン通販セールイベント「シングルデー(独身の日、双11)」の総取引額(GMV)は前年同期比2.1%増にとどまり、伸びは前年の13.7%から大幅に鈍化した。特歩国際については、同社経営陣が2023年の売上高伸び率目標を引き下げたと伝わったことも嫌気されている。
中国不動産セクターの一角もさえない。中国恒大集団(3333/HK)が5.4%安、旭輝(884/HK)が2.6%安、中国海外宏洋集団(81/HK)が2.4%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.3%安で引けた。
半面、中国の保険・証券セクターはしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.1%高、中国人寿保険(2628/HK)と中国平安保険(2318/HK)がそろって1.7%高、国聯証券(1456/HK)が1.9%高、中信証券(6030/HK)が1.2%高で取引を終えた。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%高の3056.07ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。証券株、ハイテク株、消費関連株、医薬株、銀行株、インフラ関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、公益株、運輸株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米中の指標発表が気がかりだ。米国では14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、16日にフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数(週間)、中国では15日に10月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。
もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が相場を下支えしている。中国景気の鈍化懸念が強まる中、当局は追加の刺激策を打ち出すとの見方が広がった。HSBCは最新リポートで、中国人民銀行(中央銀行)が15日に実施する「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、資金供給規模を拡大する可能性に言及。また、年内に預金準備率を0.5%引き下げる可能性を指摘した。MLF金利については、市場の一部で引き下げ予想も浮上している。米中対立の緩和期待も根強い。米サンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、中国の習近平・国家主席とバイデン米大統領は15日に会談する。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が4.9%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.0%安、オンラインゲーム中国大手の網易(9999/HK)が2.3%安と下げが目立った。
セクター別では、スポーツ用品が安い。上記した安踏体育用品のほか、特歩国際HD(1368/HK)が16.5%、361度国際(1361/HK)が2.4%、李寧(2331/HK)が1.9%ずつ下落した。ネット小売の伸び悩みが引き続き懸念材料。オンライン通販セールイベント「シングルデー(独身の日、双11)」の総取引額(GMV)は前年同期比2.1%増にとどまり、伸びは前年の13.7%から大幅に鈍化した。特歩国際については、同社経営陣が2023年の売上高伸び率目標を引き下げたと伝わったことも嫌気されている。
中国不動産セクターの一角もさえない。中国恒大集団(3333/HK)が5.4%安、旭輝(884/HK)が2.6%安、中国海外宏洋集団(81/HK)が2.4%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.3%安で引けた。
半面、中国の保険・証券セクターはしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.1%高、中国人寿保険(2628/HK)と中国平安保険(2318/HK)がそろって1.7%高、国聯証券(1456/HK)が1.9%高、中信証券(6030/HK)が1.2%高で取引を終えた。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%高の3056.07ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。証券株、ハイテク株、消費関連株、医薬株、銀行株、インフラ関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、公益株、運輸株も売られた。
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