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2024/03/05 13:27

香港前場:ハンセン2.0%安で3日ぶり反落、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 5日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比323.20ポイント(1.95%)安の16272.77ポイントと3日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が104.39ポイント(1.83%)安の5608.44ポイントと続落した。売買代金は632億3470万香港ドルとなっている(4日の前場は610億4570万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米国の対中圧力が警戒された。バイデン米政権はこのところ、自動車やバイオテクノロジー、半導体などの分野で中国に対する規制を強化しつつある。外電が5日、関係者の話として報じたところによれば、米半導体メーカー大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)による中国向けAI(人工知能)用半導体の対中輸出を米政府が阻止に動いているようだ。
 一方、中国では全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日に開幕。冒頭で読み上げられた「政府活動報告」では、今年のGDP成長目標を23年と同水準の「5.0%前後」とする方針が示された。また、AIや半導体などの国産化を進め、米国からテクノロジー分野の覇権を奪い取ると改めて強調している。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.2%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、短文投稿サイト運営の微博(9898/HK)が8.7%安、医療アプリの平安健康医療科技(1833/HK)が6.2%安、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が5.9%安と下げが目立っている。
 セクター別では、医療サービス・医薬関連の銘柄群が安い。上記した平安健康医療科技のほか、京東健康(6618/HK)が5.0%、阿里健康信息技術(241/HK)が4.8%、中国生物製薬(1177/HK)が4.1%、康希諾生物(6185/HK)と翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.3%ずつ下落した。
 中国不動産セクターも急落。旭輝(884/HK)が8.2%安、世茂集団HD(813/HK)が7.4%安、碧桂園HD(2007/HK)が5.1%安、越秀地産(123/HK)が3.5%安で前場取引を終えた。一部のデベロッパーに資金繰り不安が浮上。債務問題も再燃した。
 自動車セクターもさえない。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が6.8%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が5.0%安、理想汽車(2015/HK)が3.9%安、蔚来集団(9866/HK)が3.6%安で引けた。値下げ競争の激化などが懸念されている。
 半面、産金セクターはしっかり。山東黄金鉱業(1787/HK)が3.3%高、招金鉱業(1818/HK)が2.8%高、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.1%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が1.4%高と値を上げた。金相場はこのところ上昇基調を強め、最高値圏で推移している。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%高の3047.20ポイントで前場の取引を終了した。銀行株が上げを主導。軍事関連株、公益株、消費関連株、メディア・娯楽株、インフラ建設関連株の一角なども買われた。半面、不動産株は安い。医薬株、エネルギー株、ソフトウエア株も売られた。



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