3日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比21.39ポイント（0.71％）高の3030.80ポイントと反発した。約2週ぶりの高値水準を回復する。
　投資家心理が上向く流れ。米長期金利の低下基調や、米中関係の改善期待が支えとなった。昨夜の米債券市場では、金融引き締め長期化の警戒感が後退する中、米10年債利回りの低下が続き、約3週ぶりの低い水準に達した。米中関係を巡っては、今月中旬に米国で開催されるアジア太平洋経済協力会議（APEC）の首脳会議に合わせ、バイデン米大統領と中国の習近平・国家主席が対面会談することで両国は原則合意したと発表している。また、当局の相場重視スタンスもプラス。中国の国家安全部は2日、国内株式市場における「空売り」に警告を発した。「中国に対する国際社会の信頼感を動揺させ、国内金融の混乱を引き起こそうとしている」と批判。「混乱に乗じて利益を得ようとしている」として、空売り勢を強く非難した。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体（603290/SH）がストップ（10.0％）高、パワー半導体の杭州士蘭微電子（600460/SH）が5.5％高、フィンテック大手の恒生電子（600570/SH）が3.3％高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技（600584/SH）が2.4％高で引けた。
　消費関連株もしっかり。自動車の安徽江淮汽車集団（600418/SH）が5.0％、チーズの上海妙可藍多食品科技（600882/SH）が4.1％、免税店の中国旅遊集団中免（601888/SH）が2.0％、酒造の貴州茅台酒（600519/SH）と醤油の仏山市海天調味食品（603288/SH）がそろって1.8％ずつ上昇した。インフラ関連株、素材株、医薬株、公益株なども買われている。
　半面、銀行株はさえない。中国銀行（601988/SH）が1.5％、中国農業銀行（601288/SH）と華夏銀行（600015/SH）がそろって1.1％、中国建設銀行（601939/SH）が0.6％ずつ下落した。不動産株、運輸株の一角も売られている。
　外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.93ポイント（0.85％）高の229.67ポイント、深センB株指数が12.41ポイント（1.19％）高の1053.05ポイントで終了した。


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