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2023/10/10 13:25

香港前場:ハンセン1.3%高で4日続伸、上海総合は0.5%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.59ポイント(1.29%)高の17743.99ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.95ポイント(1.35%)高の6079.25ポイントとそろって4日続伸した。売買代金は441億2090万香港ドルとなっている(短縮取引の9日は468億7270万香港ドル)。
 米金利低下が好感される流れ。コロンブスデーで9日に休場だった米債券市場では10日午前、米10年債利回りが急低下している(6日の4.8%台→4.6%台)。米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長や米ダラス連銀のローガン総裁が「このところの金利高を受け、追加利上げの必要性は低下している」とそれぞれ述べたことを受け、追加利上げの警戒感が後退した。中国の消費伸び悩みの不安も薄らぐ。中秋節・国慶節連休(9月29日〜10月6日)の中国観光市場について、ゴールドマン・サックス(GS)は「1人当たり平均観光消費は改善傾向にある」とするリポートを発表した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.6%高、中国オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)と江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、香港の不動産関連が高い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.3%、長江実業集団(1113/HK)と領展房地産投資信託基金(823/HK)がそろって1.9%、恒基兆業地産(12/HK)が1.7%ずつ上昇した。米金利安を受け、金融政策で米国に追随する香港でも域内金利の上昇圧力が弱まると期待されている。
 酒造やレストランチェーンの銘柄群もしっかり。華潤ビールHD(291/HK)が3.3%高、百威亜太HD(1876/HK)が2.6%高、青島ビール(168/HK)が1.4%高、九毛九国際HD(9922/HK)が2.3%高、海底撈国際HD(6862/HK)が2.1%高と値を上げた。
 半面、海運セクターはさえない。東方海外(316/HK)が5.0%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%安、海豊国際HD(1308/HK)が2.6%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.7%安と値を下げた。業績不安がくすぶる。東方海外は第3四半期(7〜9月)業績を発表し、売上高が65%減少したことを明らかにした。ほか、中遠海運は1〜9月期決算について、純利益が77%減少するとの弱気見通しを報告している。
 ゼネコン株も安い。中国交通建設(1800/HK)が4.0%、中国中鉄(390/HK)が3.9%、中国鉄建(1186/HK)が3.6%、中国建築国際集団(3311/HK)が3.4%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.50%安の3081.52ポイントで前場取引を終了した。ゼネコン株が安い。エネルギー株、医薬株、自動車株、素材株、公益株、海運株なども売られた。半面、銀行株は高い。不動産株、酒造・食品株、ハイテク株の一角も買われた。



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