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2023/08/11 13:25

香港前場:ハンセン0.6%安で3日ぶり反落、上海総合は1.2%下落 無料記事

11日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比119.72ポイント(0.62%)安の19128.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も71.15ポイント(1.07%)安の6557.40ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は528億9680万香港ドルとなっている(10日前場は430億7300万香港ドル)。
 新規買い材料に乏しい中、内外の不安材料が意識される流れ。米長期金利の上昇や米中対立の警戒感、中国不動産業の債務問題などが重しとなっている。また、来週は7月の中国経済指標などが集中して公表されるため(15日に鉱工業生産や小売売上高、中期貸出ファシリティ(MLF)金利など、金融統計も15日までに発表)、結果を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながった。指数は小高くスタートしたものの、程なくマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が8.7%安、ガラス生産大手の信義玻璃HD(868/HK)が4.0%安、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.6%安と下げが目立った。碧桂園は10日引け後、2023年6月中間期の業績予告を更新し、純損失が450億〜550億人民元となる見通しを示している。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園のほか、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.1%、広州富力地産(2777/HK)が3.2%、龍湖集団HD(960/HK)が2.6%、世茂集団HD(813/HK)が2.3%ずつ下落した。
 証券・保険セクターもさえない。中信証券(6030/HK)が5.5%安、華泰証券(6886/HK)が5.3%安、中国人寿保険(2628/HK)が3.7%安、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%安で前場取引を終えた。
 半導体セクターも売られる。華虹半導体(1347/HK)が6.8%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.6%安、晶門半導体(2878/HK)が2.5%安、中芯国際集成電路製造(981/HK)が1.6%安と値を下げた。華虹と中芯国際が公表した四半期決算はいずれも減益。業界の先行きが不安視されている。
 他の個別株動向では、粉ミルク中国最大手の中国飛鶴(6186/HK)が12.6%安。中間決算の減益見通しが嫌気された。
 半面、通信キャリア大手3社はしっかり。中国電信(728/HK)が2.3%高、中国移動(941/HK)が2.1%高、中国聯通(762/HK)が1.4%高と値を上げた。各社が報告した中間決算は、それぞれ増益となり、配当の増額も予定されている。
 そのほか、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が2.4%高。同社が昨日引け後に公表した4〜6月期決算は51%増益となり、市場予想も上回っている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.19%安の3215.82ポイントで前場取引を終了した。金融株が下げを主導。エネルギー株、公益株、消費関連株、素材株、インフラ関連株、ハイテク株なども売られた。半面、通信株は高い。医薬品株も買われた。


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