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2020/05/06 17:34

香港大引:ハンセン1.1%高で続伸、経済活動正常化の期待が続く 無料記事

 6日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比268.82ポイント(1.13%)高の24137.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が109.54ポイント(1.13%)高の9807.76ポイントとそろって続伸した。売買代金は1095億9200万香港ドルに拡大している(5日は704億5500万香港ドル)。
 経済活動正常化の期待が続く。香港政府は昨日、一部業種の営業再開など行動制限令の緩和を発表した。世界的にも段階的なロックアウト解除の動きが進んでいる。米国ではカリフォルニア州知事が4日、早ければ今週末にも外出禁止措置を一部緩和し、衣料品販売など一部業種の営業を8日から認めると発表した。イタリアやスペイン、トルコなど欧州地域でも経済活動が再開されつつある。連休明けの本土株動向を気にしながら、ハンセン指数は前日の終値近辺でスタート。安く寄り付いた上海総合指数が中盤からプラスに転じるなか、香港の各指数は徐々に上げ幅を広げた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.5%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.1%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が4.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、半導体や通信設備・工事など5Gネットワーク関連が高い。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が10.7%、華虹半導体(1347/HK)が6.9%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.0%、中興通訊(ZTE:763/HK)が3.8%、中国通信服務(552/HK)が2.9%、京信通信系統HD(2342/HK)が2.3%ずつ上昇した。ICファウンドリ中国最大手のSMICに関しては、上海のハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」に上場する計画を明らかにしたことも支援材料。資金調達による増産計画などが期待された。
 乗用車やトラック、エンジン製造など中国自動車セクターもしっかり。広州汽車集団(2238/HK)が4.4%高、吉利汽車HD(175/HK)が4.1%高、長城汽車(2333/HK)が3.1%高、北京汽車(1958/HK)が2.7%高、東風汽車集団(489/HK)が2.8%高、中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が10.6%高、イ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が4.4%高と値を上げた。自動車販売の回復傾向が鮮明化。重慶長安汽車(200625/SZ)は6日、今年4月の新車販売がグループ全体で前年同月比32.0%増加したと発表した。2019年12月以来、4カ月ぶりにプラス成長を回復している。また、現地メディアの第一商用車網(6日付)によれば、今年4月の大型トラック販売台数は3カ月ぶりにプラス成長を回復。販売台数は過去最多を記録した。
 港湾・物流など運輸関連セクターも物色される。招商局港口HD(144/HK)が3.5%高、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が3.0%高、中遠海運港口(1199/HK)が2.8%高、中国外運(サイノトランス:598/HK)が2.3%高、深セン国際HD(152/HK)が1.9%高で引けた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.63%高の2878.14ポイントで取引を終えた。自動車株が高い。ハイテク株、食品飲料株、医薬品株、防衛関連株、インフラ関連株なども買われた。半面、金融株は安い。運輸株、不動産株の一角も売られた。


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