2024/10/29 17:38
香港大引:ハンセン0.5%高で3日続伸、決算好感でHSBCが3.7%上昇
29日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比101.78ポイント(0.49%)高の20701.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.31ポイント(0.36%)高の7417.53ポイントと3日続伸した。売買代金は1542億4930万香港ドルに拡大している(28日は1363億2100万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議開催を11月4〜8日に控え、大型財政政策の期待感が高まっている。米株高も追い風。昨夜の米株市場では、中東地域の過度な地政学リスクが和らぎ、主要株価指数のNYダウが6日ぶりに反発した。
ただ、上値は限定的。中国企業の業績動向や、米中の指標発表が気がかりだ。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が本格化している。ほか、30日に米第3四半期GDP(速報値)、31日に10月の中国製造業PMI、11月1日に10月の米雇用統計などが公表される予定だ。中国経済の先行きも不安視。中国財政部は28日、今年1〜9月の国有企業・国有持株会社の利益総額が前年同期比2.3%減の3兆2487億人民元(約69兆6870億円)に縮小したと報告した。減益率は1〜8月の2.1%から0.2ポイント拡大している。指数はマイナス圏に沈む場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が3.7%高と上げが目立った。HSBCが報告した7〜9月期決算は税引前利益が10%増と堅調。最大30億米ドルに上る新たな自社株買いプログラムの始動も表明した。
セクター別では、新興EV(電気自動車)関連が高い。蔚来集団(9866/HK)が9.7%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.5%、小鵬汽車(9868/HK)が2.6%ずつ上昇した。蔚来については、大手ブローカーの投資判断引き上げも刺激。マッコーリーは最新リポートで、蔚来は10〜12月期に新ブランドの販売が全体の売上高を押し上げるとの見方を示した。
部材や組立のスマートフォン関連もしっかり。高偉電子(1415/HK)が8.4%高、舜宇光学科技(2382/HK)が3.6%高、丘タイ科技(1478/HK)が1.6%高、比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が3.1%高で引けた。
半面、石油セクターはさえない。業界大手3社の中国石油天然気(857/HK)が2.2%安、中国石油化工(386/HK)が2.0%安、中国海洋石油(883/HK)が1.5%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.9%安と値を下げた。原油安が逆風。中東地域の過度な地政学リスクが薄らぐ中、昨夜のWTI原油先物は6.1%安と急反落している。石油・化学大手の中国石油化工に関しては、1〜9月期決算の17%減益も嫌気された。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.08%安の3286.41ポイントで取引を終了した。石油・石炭株が安い。医薬株、素材株、消費関連株、不動産株、インフラ関連株、運輸株、証券株なども売られた。半面、ハイテク株の一角は急伸。銀行株の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議開催を11月4〜8日に控え、大型財政政策の期待感が高まっている。米株高も追い風。昨夜の米株市場では、中東地域の過度な地政学リスクが和らぎ、主要株価指数のNYダウが6日ぶりに反発した。
ただ、上値は限定的。中国企業の業績動向や、米中の指標発表が気がかりだ。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が本格化している。ほか、30日に米第3四半期GDP(速報値)、31日に10月の中国製造業PMI、11月1日に10月の米雇用統計などが公表される予定だ。中国経済の先行きも不安視。中国財政部は28日、今年1〜9月の国有企業・国有持株会社の利益総額が前年同期比2.3%減の3兆2487億人民元(約69兆6870億円)に縮小したと報告した。減益率は1〜8月の2.1%から0.2ポイント拡大している。指数はマイナス圏に沈む場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が3.7%高と上げが目立った。HSBCが報告した7〜9月期決算は税引前利益が10%増と堅調。最大30億米ドルに上る新たな自社株買いプログラムの始動も表明した。
セクター別では、新興EV(電気自動車)関連が高い。蔚来集団(9866/HK)が9.7%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.5%、小鵬汽車(9868/HK)が2.6%ずつ上昇した。蔚来については、大手ブローカーの投資判断引き上げも刺激。マッコーリーは最新リポートで、蔚来は10〜12月期に新ブランドの販売が全体の売上高を押し上げるとの見方を示した。
部材や組立のスマートフォン関連もしっかり。高偉電子(1415/HK)が8.4%高、舜宇光学科技(2382/HK)が3.6%高、丘タイ科技(1478/HK)が1.6%高、比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が3.1%高で引けた。
半面、石油セクターはさえない。業界大手3社の中国石油天然気(857/HK)が2.2%安、中国石油化工(386/HK)が2.0%安、中国海洋石油(883/HK)が1.5%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.9%安と値を下げた。原油安が逆風。中東地域の過度な地政学リスクが薄らぐ中、昨夜のWTI原油先物は6.1%安と急反落している。石油・化学大手の中国石油化工に関しては、1〜9月期決算の17%減益も嫌気された。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.08%安の3286.41ポイントで取引を終了した。石油・石炭株が安い。医薬株、素材株、消費関連株、不動産株、インフラ関連株、運輸株、証券株なども売られた。半面、ハイテク株の一角は急伸。銀行株の一角も買われた。
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