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2024/07/02 13:37

香港前場:ハンセン0.6%高で続伸、上海総合は0.03%上昇 無料記事

 休場明け2日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比100.89ポイント(0.57%)高の17819.50ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が60.20ポイント(0.95%)高の6392.06ポイントと続伸した。売買代金は686億1740万香港ドルに拡大している(6月28日の前場は477億9170万香港ドル)。
 中国景気の持ち直し期待が相場を支える流れ。1日公表された民間による6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は予想を上回る51.8に達し、2021年5月以来、およそ3年ぶりの高水準を付けている。それより先、国家統計局などが6月30日に発表した同月の製造業PMIは49.5となり、2カ月連続で景況判断の境目となる50を割り込んだが、予想の範囲内だった。ただ、上値は限定的。米長期金利の上昇が重しだ。1日の米債券市場では、米10年利回りの上昇が続き、一時は約1カ月ぶりの高水準を付けている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が5.4%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.3%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.7%高と上げが目立っている。デベロッパー銘柄については、中国で不動産販売が下げ止まりの傾向を見せていると伝わったことが支援材料。調査会社CRICのデータによると、主要100社の販売額(合弁会社など含む)は今年6月に前年同月比で16.7%減少したものの、下げ率は5月の33.6%から大幅に縮小した。直近1年で最も小幅な下げとなっている。理想汽車に関しては、販売好調が手がかりとなった。今年6月の納車台数は前年同月比46.7%増。増加率は前月の23.8%から大幅に加速している。同業の新興EV各社も株価が値上がりした。
 セクター別では、中国の銀行・保険が高い。中国農業銀行(1288/HK)が3.9%、中国工商銀行(1398/HK)が3.0%、招商銀行(3968/HK)が2.8%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が6.0%、新華人寿保険(1336/HK)が5.4%、中国平安保険(2318/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 セメントや鉄鋼の素材セクターもしっかり。華潤水泥HD(1313/HK)が4.3%高、中国西部水泥(2233/HK)と中国建材(3323/HK)がそろって2.9%高、鞍鋼(347/HK)と重慶鋼鉄(1053/HK)がそろって3.3%高で前場取引を終えた。
 半面、家電やスポーツ用品など消費セクターはさえない。TCL電子HD(1070/HK)が3.6%、海爾智家(6690/HK)が3.3%、海信家電集団(921/HK)が2.7%、李寧(2331/HK)が3.8%、安踏体育用品(2020/HK)が2.6%ずつ下落した。中国景気の過度な先行き不安は薄らぎつつあるものの、内需の回復には時間がかかると懸念されている。
 一方、本土マーケットは小幅に3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%高の2995.78ポイントで前場の取引を終了した。金融株が高い。酒造・食品株、不動産株、エネルギー株、海運株なども買われた。半面、素材株は安い。ハイテク株、医薬株、自動車株も売られた。



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