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2024/04/24 13:34

香港前場:ハンセン1.7%高で3日続伸、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比281.28ポイント(1.67%)高の17110.21ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が107.17ポイント(1.80%)高の6061.79ポイントと3日続伸した。売買代金は708億8210万香港ドルとなっている(23日の前場は629億2640万香港ドル)。
 投資家のリスク選好が高まる流れ。中東地域の地政学リスクが後退したほか、米ハイテク株高が好感された。米インフレ懸念が薄らぐ中、昨夜の米株市場ではナスダック指数が1.6%高と続伸している。米利下げ期待も再び強まり、米10年債利回りが低下。香港は金融政策で米国に追随するため、域内の金利低下も期待された。企業業績の改善傾向もプラス。香港で本格化する主要企業の決算報告では、利益の上積みや、業績持ち直しを示唆する内容が多く見られる。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.6%高と他の指数をアウトパフォームしている。個別では、画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(20/HK)が31.1%高、動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が6.9%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が6.2%高と上げが目立った。ソフトバンクグループなどが出資する商湯集団に関しては、生成(人工知能)の基盤技術となる大規模言語モデル「日日新SenseNova 5.0」のリリースが刺激材料。同社によれば、OpenAIが開発した「GPT-4」に匹敵するか、またはそれを凌駕する性能だという。同社株は一時36%高と急伸。取引中に売買を一時停止した。
 半導体セクターも高い。ASMPT(522/HK)が7.6%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.2%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.7%ずつ上昇した。ASMPTについては、業績の回復が期待されている。同社の1〜3月期決算は前年同期比43.4%減益とさえなかったが、前四半期(10〜12月)からは純利益が2.3倍に拡大した。
 非鉄セクターもしっかり。新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.8%高、中国アルミ(2600/HK)が3.2%高、江西銅業(358/HK)が2.9%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.3%高で引けた。
 中国保険セクターも物色される。中国人寿保険(2628/HK)が3.8%高、中国平安保険(2318/HK)が3.2%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.9%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.5%高で前場取引を終えた。中国平安保険の第1四半期(1〜3月)決算は4%減益とさえなかったが、これを嫌気する売りは限定されている。
 他の個別株動向では、発電大手の華能国際電力(902/HK)が2.4%高。同社が発表した1〜3月期決算は、燃料コストの減少で利益が倍増した。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の3031.96ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。公益株、素材株、自動車株、軍事関連株、保険・証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。医薬株、エネルギー株、銀行株、食品・酒造株の一角も売られた。



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