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2024/06/03 13:34

香港前場:ハンセン2.3%高で5日ぶり反発、上海総合は0.5%下落 無料記事

 週明け3日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比418.72ポイント(2.32%)高の18498.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が171.96ポイント(2.69%)高の6564.54ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は817億7300万香港ドルに拡大している(5月31日の前場は636億2330万香港ドル)。
 米長期金利の低下が好感される流れ。先週末の米債券市場では、米インフレ高進の警戒感が薄れ、米10年債利回りの低下が続いた。4月の米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)は今年最低水準の前月比0.2%上昇となり、3月の0.3%上昇から減速している。中国製造業の過度な減速懸念も後退。取引時間中に公表された5月の財新中国製造業PMI(民間集計)は、予想を上回る51.7に上昇し、景況判断の境目となる50を7カ月連続で超過している。国家統計局などが先週発表した製造業PMIは49.5に低下し、節目の50を3か月ぶりに割り込んでいた。また、ハンセン指数は先週、約1カ月ぶりの安値を付けたとあって、値ごろ感も着目されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が5.9%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.8%高と上げが目立った。それぞれ、5月の月次販売好調が手がかり。BYDの新エネルギー自動車(NEV)販売台数は、前年同月比で38.1%拡大し、3カ月連続でプラス成長した。理想汽車の納車台数は前年同月比で28.8%増加し、伸び率は前月の0.4%から急加速している。ほか、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.5%高。同社の5月販売は38%増加し、15カ月連続のプラス成長を記録した。
 半導体セクターも高い。ASMPT(522/HK)が5.4%、華虹半導体(1347/HK)が5.3%、晶門半導体(2878/HK)が2.9%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 中国不動産セクターもしっかり。中国海外発展(688/HK)が3.7%高、華潤置地(1109/HK)と越秀地産(123/HK)がそろって3.2%、龍湖集団HD(960/HK)が2.9%高で引けた。
 海上輸送やコンテナ生産・リース、港湾の海運セクターも物色される。中遠海運HD(1919/HK)が6.0%高、東方海外(316/HK)が3.0%高、勝獅貨櫃(716/HK)が9.6%高、中国国際海運集装箱(2039/HK)が9.3%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.51%安の3071.02ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。素材株、金融株、インフラ関連株、医薬株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。エネルギー株、海運株、公益株、自動車株も買われた。



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