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2024/08/16 13:25

香港前場:ハンセン1.7%高で3日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比288.47ポイント(1.69%)高の17397.61ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.14ポイント(1.91%)高の6150.41ポイントと続伸した。売買代金は544億9010万香港ドルとなっている(15日前場は493億4850万香港ドル)。
 内外の好材料で投資家心理が上向く流れ。昨夜の米株市場では、米経済をけん引する個人消費の活況を手がかりに、主要株価指数がそろって大幅続伸した。中国では、経済対策の期待感が強まっている。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は15日、下半期の経済成長を支えるため、新たな政策を準備しているなどと述べた。人民銀は先週までリバースレポを通じた資金供給を抑えていたが、今週に入り、再び厚めの供給に舵を切っている。一方、香港では上場企業の決算報告が本格化。業績動向を材料にした売買も目立っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、好決算銘柄が上昇率上位に並んでいる。電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が8.9%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が7.7%高、地下鉄運営の香港鉄路(MTR:66/HK)が5.9%高と値を上げた。京東集団が前日引け後に報告した4〜6月期決算では、調整後純利益が69%増に拡大し、市場予想も上回っている。京東健康の決算も30%増益、香港鉄路も45%増益と堅調だった。
 そのほか、決算内容を材料にした値動きでは、宅配サービスの京東物流(JDロジスティクス:2618/HK)が19.0%高。同社の中間業績は黒字に転換している。また、四半期ごとに行うハンセン指数構成銘柄の定期見直し結果が本日引け後公表され、同社も候補に挙げられていることも刺激だ。そのほか、マカオ・カジノの永利澳門(1128/HK)が4.0%高。中間期の利益が18倍に拡大した。中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.2%高。中間業績は8%減益だったものの、増配方針を明らかにした。
 セクター別では、非鉄が高い。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.6%、中国アルミ(2600/HK)が3.2%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.4%ずつ上昇した。商品市況高が追い風。15日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミなど主要産品が高く推移している。
 半面、長江系の銘柄はさえない。香港財閥系コングロマリットの長江和記実業(1/HK)が4.3%安、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(1113/HK)が3.0%安、インフラ投資会社の長江基建集団(1038/HK)が2.5%安と値を下げた。業績不振を嫌気。長江和記実業と長江実業集団が前日公表した中間決算はそろって減益だった。長江インフラが14日発表した決算は2%増益にとどまっている。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%高の2880.01ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。銀行・保険株、医薬株、海運株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、インフラ関連株、消費関連株の一角も売られた。



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