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2024/07/09 13:29

香港前場:ハンセン0.5%安で3日続落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比80.91ポイント(0.46%)安の17443.15ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.85ポイント(0.59%)安の6247.88ポイントと3日続落した。売買代金は488億9340万香港ドルとなっている(8日の前場は467億7440万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。中国の内需不振や、対外関係の悪化が引き続き売り材料となっている。先週までに公表された消費やサービスなど非製造業の景況感指数は、官民そろって弱い内容だった。そのほか、業界団体の発表によれば、6月の乗用車小売台数は前年同月比で6.7%減少し、マイナス成長が3カ月続いている。対外関係に関しては、11月の米大統領選を前に、8日公表された候補者のトランプ前米大統領が選挙公約に掲げる野党・共和党の綱領案には、中国からの輸入品に対する関税を引き上げることなどが含まれた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が3.9%安、即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が3.8%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が2.9%安と下げが目立った。安踏は8日引け後、「安踏(ANTA)」ブランド製品の小売売上高が4〜6月期に前年同期比で1ケタ台後半のプラス成長だったことを明らかにしたが、これを好感する買いは限定されている。
 セクター別では、自動車が安い。小鵬汽車(9868/HK)と蔚来集団(9866/HK)がそろって3.2%、吉利汽車HD(175/HK)が2.1%、長城汽車(2333/HK)が1.5%ずつ下落した。
 建材セクターも売られる。中国建材(3323/HK)が12.8%安、華潤水泥HD(1313/HK)が5.4%安、中国西部水泥(2233/HK)が3.6%安、北京金隅集団(2009/HK)が1.8%安で引けた。中国建材については、中間業績の赤字拡大見通しが売り材料視されている。
 発電セクターもさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が2.9%安、華電国際電力(1071/HK)が2.7%安、華潤電力HD(836/HK)が2.0%安、華能国際電力(902/HK)が1.6%安と値を下げた。
 半面、半導体セクターはしっかり。華虹半導体(1347/HK)が5.9%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.7%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%高、晶門半導体(2878/HK)が1.6%高で前場取引を終えた。
 中国不動産セクターも物色される。融創中国HD(1918/HK)が1.9%、遠洋集団HD(3377/HK)が1.6%、旭輝(884/HK)が1.7%、中国奥園集団(3883/HK)が1.4%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは小幅ながら5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%安の2922.27ポイントで前場の取引を終了した。医薬株が安い。エネルギー株、食品・酒造株、公益株、銀行・保険株、不動産株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、メディア関連株、証券株は買われた。



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