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2024/09/11 13:37

香港前場:ハンセン1.4%安で反落、上海総合は0.9%下落 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比241.67ポイント(1.40%)安の16992.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が87.80ポイント(1.46%)安の5938.54ポイントと反落した。売買代金は571億7610万香港ドルとなっている(10日前場は624億3530万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国経済の先行き不安がくすぶっているほか、中国経済指標の発表、米国の対中圧力強化などが重しとなっている。対中圧力に関しては、米下院が米政府と中国のバイオテクノロジー企業との取引を制限する「バイオセキュア法案」の可決(今後、上院に送付)に続き、中国製ドローンの米国内利用を禁止する法案も10日までに可決した。また、米国では11日、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に影響を与える8月の消費者物価指数(CPI)、12日に生産者物価指数(PPI)が公表される。中国では今週、14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融統計が報告される予定だ。これまでに公表された中国経済統計は、デフレや企業活動縮小、内需不振などを警戒する内容となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.5%安、中国政府系の華潤電力HD(836/HK)が6.4%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、石油関連が安い。業界大手3社の中国石油天然気(857/HK)と中国海洋石油(883/HK)がそろって4.4%、中国石油化工(386/HK)が4.1%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.7%ずつ下落した。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は4.3%安と急反落し、約1年4カ月ぶりの安値を一時切り下げた。
 発電セクターもさえない。上記した華潤電力のほか、中国電力国際発展(2380/HK)と華能国際電力(902/HK)がそろって3.9%安、華電国際電力(1071/HK)が2.9%安と値を下げた。
 中国の銀行セクターも売られる中国農業銀行(1288/HK)が3.7%安、中国銀行(3988/HK)が2.4%安、交通銀行(3328/HK)が2.3%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%安で引けた。
 半面、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連はしっかり。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が4.7%、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が4.0%、薬明生物技術(2269/HK)が2.8%、薬明合聯生物技術(2268/HK)が2.0%ずつ上昇した。前日は米国の圧力を警戒し急落していたが、買戻しが先行している。また、無錫薬明康徳新薬開発は10日、A株の自社株買い計画を発表。一定の支援材料となった。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.92%安の2718.85ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。公益株、金融株、不動産株、非鉄・産金株なども売られた。半面、医薬株は高い。消費関連株、インフラ関連株の一角も買われた。


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