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2024/09/27 16:34

中国大引:上海総合2.9%高で8日続伸、不動産や消費の物色続く 無料記事

 27日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比86.58ポイント(2.88%)高の3087.53ポイントと8日続伸した。6月4日以来、約4カ月ぶりの高値水準を回復している。
 投資家のリスク選好が継続する流れ。中国当局は今年の経済成長目標(5.0%前後)達成のため、景気支援策を相次ぎ打ち出している。中央銀行の中国人民銀行は27日、預金準備率を0.5%、7日物リバースレポ金利を0.2%ずつ引き下げた。人民銀の潘功勝・総裁によると、預金準備率の引き下げにより、金融市場に約1兆人民元(約20兆円)の長期資金が供給される見込み。これまでにも、金融緩和や不動産業支援、株価テコ入れなど広範な施策を明らかにしている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、不動産の上げが目立つ。保利発展控股集団(600048/SH)や金地集団(600383/SH)、新城控股集団(601155/SH)、緑地HD(600606/SH)、信達地産(600657/SH)などがそろってストップ(10.0%)高した。政策支援の動きが引き続き刺激。中国共産党が26日に開催した中央政治局会議では、習近平・国家主席が十分な財政支出を政府に求め、不動産市場を安定化させる必要性に言及している。
 消費関連株の物色も続く。スーパーの永輝超市(601933/SH)や酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)がそろってストップ(10.0%)高、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が10.0%高、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が5.6%高、パン・菓子の桃李麺包(603866/SH)が5.4%高、自動車の長城汽車(601633/SH)が5.2%高で取引を終えた。中国当局の支援策が期待される。上海市政府は25日、総額5億人民元の消費券を配布する方針を明らかにした。他の地方政府も同様の支援策を打ち出すとの観測が広がっている。
 ハイテク株も急伸。フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)がストップ(10.0%)、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が9.5%高、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が8.4%高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が6.8%高、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が6.5%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が6.2%高で引けた。医薬株、素材株、インフラ関連株なども買われている。
 半面、銀行株はさえない。中国農業銀行(601288/SH)が3.9%、交通銀行(601328/SH)が3.6%、中国工商銀行(601398/SH)が3.1%、中国銀行(601988/SH)が2.4%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.1%ずつ下落した。急速な金融緩和を受け、銀行の収益見通しに不透明感が漂っている。エネルギー株、通信株も売られた。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が7.37ポイント(2.98%)高の254.77ポイント、深センB株指数が43.83ポイント(3.89%)高の1171.54ポイントで終了している。



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