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2024/10/17 13:31

香港前場:ハンセン0.9%高で4日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 17日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比174.01ポイント(0.86%)高の20460.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が68.98ポイント(0.95%)高の7336.96ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は1077億4610万香港ドルとなっている(16日前場は1177億1080万香港ドル)。
 中国の景気支援スタンスが相場を支える流れ。国営メディアが16日報じたところによると、習近平・国家主席は今年の経済成長目標(5.0%前後)を達成するため、10〜12月期にあらゆる取り組みを行うよう政府当局者に指示した。米株高も追い風。昨夜の米市場では、金融大手に好決算が相次ぐ中、主要指数のNYダウが0.8%上昇し、史上最高値を再び更新した。
 一方、取引時間中に開かれた住宅都市農村建設部の会見では、未完成の不動産プロジェクトに優先的に銀行が融資する「ホワイトリスト」制度を拡大し、年末までに規模を4兆人民元(約83兆9500億円)に増やす方針などが明らかにされた。ただ、支援策について市場からは、「期待には届かなかった」との声も聞かれている。また、指標発表も気がかり材料視された。中国ではあす18日(日本時間11時ごろ)、各種経済指標(9月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第3四半期のGDP成長率など)が集中して報告される予定。注目のGDP成長率に関しては、前四半期(4.7%)から減速するとの見方がコンセンサスとなっている。ハンセン指数は朝方に2%超上昇したが、徐々に伸び悩んだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が5.4%高、通信機器・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が4.0%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.1%高と上げが目立った。
 セクター別では、証券が高い。招商証券(6099/HK)が4.6%、国泰君安証券(2611/HK)が4.4%、恒投証券(1476/HK)が3.1%、中州証券(1375/HK)が2.2%ずつ上昇した。
 医薬セクターの一角もしっかり。翰森製薬集団のほか、信達生物製薬(1801/HK)が4.1%高、四環医薬HD集団(460/HK)が3.0%高、中国生物製薬(1177/HK)が1.9%高、康哲薬業HD(867/HK)が1.6%高で引けた。
 他の個別株動向では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が2.6%高。同社が昨日引け後、1〜9月期決算の165〜185%増益見通しを示したことが材料視されている。
 半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が21.1%、広州富力地産(2777/HK)が16.6%、世茂集団HD(813/HK)が14.0%、旭輝(884/HK)が12.2%ずつ下落した。同セクターは前日、追加支援策の期待で急伸していたが、この日は売りにおされている。融創中国については、増資計画も嫌気された。
 一方、本土マーケットは小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%高の3205.95ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。自動車株、医薬株、証券・保険株、メディア関連株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、銀行株、酒造・食品株、素材株も売られた。


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