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2024/07/19 13:30

香港前場:ハンセン2.1%安で3日ぶり反落、上海総合0.1%下落 無料記事

 19日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比376.55ポイント(2.12%)安の17401.86ポイントと3日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も144.23ポイント(2.29%)安の6162.57ポイントと反落した。売買代金は556億4660万香港ドルに拡大している(18日前場は467億5450万香港ドル)。
 内外の景気懸念が投資家心理を冷やす流れ。米国では雇用情勢が悪化し、米景気が想定以上に鈍化すると懸念されている。中国では18日、中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が閉幕。会議後に発表されたコミュニケ(声明)では、各種の改革目標が示されたものの、改革の具体的な内容は明らかにされず、景気浮揚には時間がかかるとの見方も一部で流れている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(構成82銘柄のうち下落80)。中でも不動産の下げが目立ち、本土拠点の華潤置地(1109/HK)が5.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が5.3%安、中国海外発展(688/HK)が4.3%安、香港拠点の新鴻基地産発展(16/HK)が3.1%安、新世界発展(17/HK)が3.0%安で引けた。上述した会議では、不動産など重点分野のリスクを防ぐ措置の実施方針が確認されたものの、即効性のある政策は示されず、投資家の失望売りにつながっている。香港不動産については、米利下げ期待がやや後退したことで、金融政策で米国に追随する香港の金利低下期待も薄らいだ。
 石油セクターも安い。業界大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.8%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.6%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.1%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.6%ずつ下落した。
 産金・非鉄セクターも売られる。中国宏橋集団(1378/HK)が5.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.5%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.3%安、中国黄金国際資源(2099/HK)が8.5%安、霊宝黄金(3330/HK)が8.0%安で前場取引を終えた。
 半面、半導体セクターは物色される。華虹半導体(1347/HK)が5.8%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.1%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.2%高、晶門半導体(2878/HK)が1.7%高と値を上げた。同セクターを巡っては、対外圧力が強まる中にあっても、需要拡大は続くと予測されている。ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)は18日、人工知能(AI)向け半導体の需要が急増しているとして、通年の売上高見通しを上方修正した。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%安の2974.63ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。エネルギー株、公益株、銀行・保険株、素材株、運輸株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。軍事関連株、医薬株、消費関連株も買われた。


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