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2024/10/29 13:34

香港前場:ハンセン0.03%安で3日ぶり反落、上海総合は0.65%下落 無料記事

 29日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.02ポイント(0.03%)安の20593.34ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.57ポイント(0.08%)安の7385.65ポイントと3日ぶりに小反落した。売買代金は907億2880万香港ドルとなっている(28日前場は768億6520万香港ドル)。
 様子見ムードが漂う流れ。中国企業の業績動向や、米中の指標発表が気がかりだ。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が本格化している。ほか、30日に米第3四半期GDP(速報値)、31日に10月の中国製造業PMI、11月1日に10月の米雇用統計などが公表される予定だ。中国経済の先行きも不安視。中国財政部は28日、今年1〜9月の国有企業・国有持株会社の利益総額が前年同期比2.3%減の3兆2487億人民元(約69兆6870億円)に縮小したと報告した。減益率は1〜8月の2.1%から0.2ポイント拡大している。
 ただ、下値は限定的。中国経済対策の期待感が続いている。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議開催を11月4〜8日に控え、大型財政政策の期待感が高まっている。昨夜の米株高も支えとなった。指数は高く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油関連の下げが目立つ。中国石油化工(386/HK)が3.3%安、中国石油天然気(857/HK)が2.9%安、中国海洋石油(883/HK)が2.0%安で引けた。原油安が逆風。中東地域の過度な地政学リスクが薄らぐ中、昨夜のWTI原油先物は6.1%安と急反落している。
 素材(非鉄・建材・鉄鋼)セクターも安い。中国宏橋集団(1378/HK)が4.5%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.2%、華潤建材科技HD(1313/HK)が4.0%、中国建材(3323/HK)が2.1%、重慶鋼鉄(1053/HK)が9.6%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.5%ずつ下落した。鉄鋼株は前日、業界再編の期待で急伸したものの、この日は利益確定売りにおされた。
 中国不動産セクターもさえない。中国奥園集団(3883/HK)が4.1%安、建発国際投資集団(1908/HK)が3.0%安、旭輝(884/HK)が2.5%安、龍湖集団HD(960/HK)が2.4%安で前場取引を終えた。
 半面、新興EV(電気自動車)関連は高い。蔚来集団(9866/HK)が9.3%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.5%、小鵬汽車(9868/HK)が3.3%ずつ上昇した。蔚来については、大手ブローカーの投資判断引き上げも刺激。マッコーリーは最新リポートで、蔚来は10〜12月期に新ブランドの販売が全体の売上高を押し上げるとの見方を示した。
 一方、本土マーケットも3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.65%安の3300.52ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。医薬株、食品酒造株、不動産株、インフラ関連株、銀行・証券株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、保険株も買われた。



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