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2024/07/24 13:30

香港前場:ハンセン0.6%安で続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比108.24ポイント(0.62%)安の17361.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も31.32ポイント(0.51%)安の6163.37ポイントと続落した。売買代金は428億7660万香港ドルとなっている(23日前場は416億3300万香港ドル)。
 新規の買い材料に乏しい中で売りが継続する流れ。米中関係の悪化や中国の景気鈍化、人民元安進行の警戒感など懸念材料が広がっている。そのほか、決算発表したテスラとアルファベット(グーグルの持ち株会社)が米株市場の時間外取引で軟調に推移していることも重しとなっている。ただ、中国経済対策の期待感が根強く、下値は限定された。中国人民銀行(中央銀行)が予想外の金融緩和に舵を切る中、他部署や地方政府も景気浮揚に向けた対策を打ち出すとの見方が浮上している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が6.9%安、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が6.3%安、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が5.9%安と下げが目立った。農夫山泉に関しては、ジェフリーズが最新リポートで、同社の中間増収率は1ケタ台にとどまると予測したことも嫌気されている。周大福については、4〜6月期の売上高が前年同期比で20%減少し、6四半期ぶりのマイナス成長に陥ったことも売り材料視された。
 セクター別では、新興EV(電気自動車)が安い。小鵬汽車(9868/HK)が4.9%、蔚来集団(9866/HK)が3.9%、理想汽車(2015/HK)が3.7%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.3%ずつ下落した。
 酒造やレストランチェーンの飲食関連もさえない。上記した華潤ビールのほか、百威亜太HD(1876/HK)が3.8%安、青島ビール(168/HK)が3.4%安、海倫司国際HD(9869/HK)が2.0%安、周黒鴨国際HD(1458/HK)が1.8%安、九毛九国際HD(9922/HK)が1.7%安で引けた。
 半面、中国の銀行セクターはしっかり。中国工商銀行(1398/HK)が1.8%高、交通銀行(3328/HK)が1.6%高、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)と中国農業銀行(1288/HK)が1.4%高とそろって続伸した。「第3四半期(7〜9月)にも預金準備率が引き下げられる」とのアナリスト予想が引き続き材料視されている。貸出余力が増えると期待された。
 有料道路など交通インフラ関連も高い。安徽皖通高速公路(995/HK)が4.3%、四川成渝高速公路(107/HK)が3.2%、浙江滬杭甬高速公路(576/HK)が2.2%、深セン高速公路集団(548/HK)が1.9%ずつ上昇した。有料道路運営会社は負債比率が大きいこともあり、金利低下のメリットが意識されている。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の22918.27ポイントで前場の取引を終了した。銀行株が高い。公益株、エネルギー株、海運株、軍事関連株なども買われた。半面、消費関連株は安い。不動産株、ハイテク株、医薬株、素材株も売られた。


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