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2024/12/11 13:48

香港前場:ハンセン0.9ポイント安と小幅続落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比0.94ポイント(0.00%)安の20310.34ポイントと続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は6.06ポイント(0.808%)高の7312.22ポイントと反発した。売買代金は718億740万香港ドルに急減している(10日前場は1548億8530万香港ドル)。
 様子見ムードが漂う流れ。米中の指標発表が気がかりだ。米国では金融政策に影響する11月の消費者物価指数(CPI)が今夜、同月の生産者物価指数(PPI)があす12日に公表される。中国では16日に11月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融統計が発表される予定。10日公表された11月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が前年同月比6.7%増(予想は8.7%増)にとどまり、輸入は3.9%減(予想は0.9%増)に落ち込んだだけに、景気動向を見極めたいとするスタンスも強まった。
 もっとも、下値は限定的。中国経済対策に対する期待感が根強く、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。9日に開催された中央政治局会議では、来年は「より積極的な財政政策」と「適度に緩和的な金融政策」を実施する方針を確認した。翌年の経済政策方針を議論する「中央経済工作会議」に関しては、きょうからあす12日にかけて開催されると伝わっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.1%安、香港不動産デベロッパー大手の新鴻基地産発展(16/HK)が1.4%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が1.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の保険・証券が安い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.1%、新華人寿保険(1336/HK)が1.3%、中国平安保険(2318/HK)が1.1%、交銀国際HD(3329/HK)が2.9%、国泰君安証券(2611/HK)が1.6%ずつ下落した。
 医薬セクターの一角もさえない。永泰生物製薬(6978/HK)が5.3%安、百済神州(6160/HK)が4.0%安、康哲薬業HD(867/HK)が1.3%安、緑葉製薬集団(2186/HK)が1.2%安で前場取引を終えた。
 非鉄や鉄鋼、セメント、段ボールなど素材セクターは物色される。江西銅業(358/HK)が2.0%高、中国宏橋集団(1378/HK)が1.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.8%高、鞍鋼(347/HK)が2.6%高、中国西部水泥(2233/HK)が2.9%高、中国建材(3323/HK)が1.9%高、玖龍紙業(2689/HK)が3.7%高、理文造紙(2314/HK)が2.1%高と値を上げた。
 半導体やAI(人工知能)関連の銘柄も高い。晶門半導体(2878/HK)が6.4%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.7%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が7.8%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が3.2%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%高の3430.25ポイントで前場取引を終了した。不動産が高い。消費関連、ハイテク、資源・素材、医薬なども買われた。半面、銀行・保険株は売られている。


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