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2024/08/12 13:39

香港前場:ハンセン0.1%高で4日続伸、上海総合は0.03%下落 無料記事

 週明け12日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比8.47ポイント(0.05%)高の17098.70ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.46ポイント(0.09%)高の6023.31ポイントと小幅ながら4日続伸した。売買代金は398億4590万香港ドルに縮小している(9日前場は536億2870万香港ドル)。
 先週の好地合いを継ぐ流れ。米中の景気懸念後退が支えだ。これまでに公表された中国経済統計では、貿易統計で輸入が上振れし、物価統計で生産者物価指数(PPI)が予想を上回るなど、内需の持ち直しが示唆されている。ただ、上値は重い。米中の指標発表が気がかりだ。米国では今週、7月の米物価統計や小売売上高が発表される。中国では今週15日、7月の小売売上高や鉱工業生産などが発表される予定。また、7月の金融統計も15日までに報告される。内容を見極めたいとするスタンスも漂った。ハンセン指数などは安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が3.3%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.4%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が2.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、海運セクターが高い。上記した東方海外のほか、太平洋航運集団(2343/HK)が3.8%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.3%、海豊国際HD(1308/HK)が2.0%、中遠海運HD(1919/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国銀行(3988/HK)が1.5%高、中国建設銀行(939/HK)が1.3%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.1%高で引けた。経営の健全化が期待される。国家金融監督管理総局が9日報告したところによれば、商業銀行の6月不良債権比率は1.56%となり、3月末の1.59%から0.03ポイント低下した。
 半面、マカオ・カジノは安い。銀河娯楽集団(27/HK)が4.2%、金沙中国(1928/HK)が3.2%、永利澳門(1128/HK)が2.9%ずつ下落した。マカオ政府はこのほど立法会(議会に相当)に対し、カジノエリアにおける「換銭党」(違法両替従事者)の両替行為を刑事罰化することを提案。顧客離れが懸念された。
 本土・香港の不動産セクターもさえない。世茂集団HD(813/HK)が6.6%安、万科企業(2202/HK)が3.3%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.1%安、新鴻基地産発展(16/HK)が3.5%安、恒基兆業地産(12/HK)が2.9%安、新世界発展(17/HK)が2.6%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.03%安の2861.29ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、消費関連株、素材株、空運株なども売られた。半面、医薬株は高い。エネルギー株、銀行株も買われた。


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