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2024/09/20 13:30

香港前場:ハンセン1.5%高で6日続伸、上海総合は0.2%下落 無料記事

 20日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比261.98ポイント(1.45%)高の18275.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が92.47ポイント(1.47%)高の6397.98ポイントと6日続伸した。売買代金は909億5850万香港ドルに拡大している(19日前場は768億2940万香港ドル)。
 米株高で投資家心理が上向く流れ。昨夜の米株市場では、米大幅利下げが米経済を支えるとの見方が改めて強まり、主要指標のNYダウが前日比1.3%高と3日ぶりに反発し、史上最高値を終値で更新した。中国経済対策の期待感も持続。中国の景気懸念がくすぶる中、当局は今年の経済成長目標(5.0%前後)達成のため、新たな景気支援策を打ち出すとの観測が広がっている。中信証券のアナリストは、9月中にも中国の預金準備率が0.25%引き下げられる可能性があると指摘した。
 一方、寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRは3.35%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85%に予想通り据え置かれた。現時点で相場に対する影響は限られている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が7.5%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が7.2%高、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が6.2%高と上げが目立った。石薬集団に関しては、最大50億香港ドル(約920億円)規模の自社株買い計画が好感されている。
 セクター別では、自動車が高い。上記したディーラーのほか、完成車メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が8.0%、吉利汽車HD(175/HK)が6.0%、理想汽車(2015/HK)が4.1%、蔚来集団(9866/HK)が3.9%ずつ上昇した。販売好調が手がかり。全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)が19日に発表した週間データによると、9月第2週(9〜15日)の1日当たり乗用車小売台数は、前年同期比26%増の6万2881台に拡大した。伸びは第1週(1〜8日)の10%から加速している。また、中国製の電気自動車(EV)に課す追加関税について、欧州連合(EU)と中国が閣僚級会談を実施。追加関税に代わり、中国製EVに「最低販売価格」を設定する方向で検討を進めることに双方が合意したと伝わったことも支援材料となった。
 中国消費セクターの物色も続く。酒造の華潤ビールHD(291/HK)が4.5%高、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が4.2%高、家電のTCL電子HD(1070/HK)が3.8%高、乳製品の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.0%高、飲料の農夫山泉(9633/HK)が2.7%高で前場取引を終えた。中秋節の3連休(15〜17日)に、消費行動が活発化したことを引き続き材料視している。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%安の2729.69ポイントで前場の取引を終了した。医薬株が安い。インフラ関連株、公益株、消費関連株、素材株、保険・証券株、半導体株なども売られた。半面、不動産株は高い。エネルギー株、銀行株も買われた。


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