シンガポールでベーカリーチェーンを展開する新加坡美食HD(シンガポール・フード・ホールディングス：8496/HK)が18日、香港GEMに新規上場する。15日のグレーマーケット（上場前の相対取引）では、公募価格比83.33％高の1.65香港ドルで取引を終えた。高値は1.67香港ドル、安値は1.30香港ドル。
　6日に締め切られたIPO公募では、香港一般投資家の申込倍率が16.40倍に達した。このため、一般向けの割当比率は全体の10→20％に引き上げられている。海外割当分（グローバル・オファリング）は規定枠をやや上回った。
　売買単位は2500株、公募価格は仮条件（0.90〜1.10香港ドル）下限の0.90香港ドルに決まった。6000万株を公開し、手数料などを除く手取り概算で2390万香港ドル（約3億円）を調達。84.5％を店舗拡充、9.3％を人員増強、そのほか、既存セントラルキッチンの設備購入、ケーキ工房の新設、配送用トラックの購入などに充当する。
　2014設立の同社はシンガポールでベーカリー、レストラン事業を手がける。創業から6年間で「ポファー」「300BC」「ユバハット」「ローラ」の4ブランドを展開し、チェーン網を26店舗に拡大した。2018年の売上高ベースで現地で7位という規模だ。現地ベーカリーチェーン市場の約2.1％を占める。直近2期の売上高は18年6月期（本決算）が959万シンガポールドル、19年6月期（本決算）が1631万シンガポールドルだった。


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