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2024/07/23 13:26

香港前場:ハンセン0.1%安で反落、上海総合は0.6%下落 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比15.72ポイント(0.09%)安の17620.16ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も6.43ポイント(0.10%)安の6247.51ポイントと反落した。売買代金は416億3300万香港ドルに縮小している(22日前場は536億7120万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。米中関係の悪化や、中国の景気鈍化が懸念されている。中国財政部が22日発表したデータによると、今年1〜6月の一般公共予算収入(財政収入)は前年同期比で2.8%減少した。うち、国有地(使用権)売却収入は18.3%縮小している。中国景気の落ち込みを連想させた。もっとも、下値は限定的。中国人民銀行(中央銀行)が予想外の金融緩和に舵を切る中、他部署や地方政府も景気浮揚に向けた対策を打ち出すとの見方が広がっている。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が4.0%安、中国自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が3.1%安、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が2.5%安と下げが目立った。BYDについては、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK/NYSE)は、保有するBYD株を再び売却したことも逆風となっている。
 セクター別では、非鉄・産金が安い。上記した中国宏橋集団のほか、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.0%、中国アルミ(2600/HK)が3.2%、中国黄金国際資源(2099/HK)が5.2%、紫金鉱業集団(2899/HK)が2.9%ずつ下落した。市況安も売り材料となっている。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミなど主要産品の先物価格が軒並み安。ニューヨーク商品取引所(COMEX)では、金の先物価格が4日続落した。
 半導体セクターもさえない。華虹半導体(1347/HK)が4.2%安、晶門半導体(2878/HK)が3.3%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.4%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.2%安で引けた。
 他の個別株動向では、窒素系肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が5.7%安。中間決算の59〜61%減益見通しが嫌気された。
 半面、中国不動産セクターは高い。世茂集団HD(813/HK)が2.6%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.0%、旭輝HD(884/HK)が1.6%、中国金茂HD(817/HK)が1.5%ずつ上昇した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が2.7%高、中国農業銀行(1288/HK)が2.6%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.3%高、交通銀行(3328/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.59%安の2946.63ポイントで前場の取引を終了した。医薬株が安い。素材株、消費関連株、エネルギー株、ハイテク株なども売られた。半面、銀行株は高い。公益株も買われた。


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