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2020/05/05 13:25

香港前場:ハンセン0.5%高で反発、香港GDP縮小で上値は限定的 無料記事

 5日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比128.33ポイント(0.54%)高の23742.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が40.21ポイント(0.42%)高の9639.23ポイントとそろって反発した。売買代金は379億5000万香港ドルに縮小している(4日前場は634億4300万香港ドル)。
 世界経済の持ち直しが期待される流れ。ゴールドマン・サックス(GS)などのエコノミストは、「世界の経済活動は、足もとで底打ちしたようだ」との見解を示した。先進国経済のマイナス成長は4〜6月期まで続くものの、7〜9月期以降にプラス成長を回復すると予測している。欧州の一部や米国の複数州では、ロックダウン緩和の動きが進む状況。また、香港政府は本日中にも、一部業種の営業再開など行動制限令の緩和を発表する見通しだ。
 ただ、全体としては上値が重い。香港の経済指標悪化が逆風だ。昨日公表された1〜3月期の域内GDP(速報値)は前年同期比で8.9%減少し、四半期としては統計開始以来で最低を記録している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.8%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、広州汽車集団(2238/HK)が3.9%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.0%、東風汽車集団(489/HK)が1.0%ずつ上昇した。業界支援策が相次いでいることを改めて材料視している。
 石油生産、天然ガスなどエネルギー関連セクターもしっかり。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.2%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.2%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.2%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.1%高で引けた。原油高が支援材料。昨夜のWTI原油先物は3.1%高と4日続伸し、時間外取引でも小高く推移している。GSは最新リポートで、「需給改善を背景に、来年の原油相場は楽観できる」との見通しを示した。
 通信設備・工事、スマートフォン部材など5Gネットワーク関連銘柄も物色される。中興通訊(ZTE:763/HK)が2.9%高、長飛光繊光纜(6869/HK)が2.5%高、京信通信系統HD(2342/HK)が1.0%高、舜宇光学科技(2382/HK)が1.8%高、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が0.8%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットはメーデー休暇により本日まで休場。あす6日に取引再開する。


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