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2024/06/05 13:29

香港前場:ハンセン0.3%高で3日続伸、上海総合は0.4%下落 無料記事

 5日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比61.45ポイント(0.33%)高の18505.56ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が17.89ポイント(0.27%)高の6572.21ポイントと3日続伸した。売買代金は645億1850万香港ドルとなっている(4日の前場は651億9940万香港ドル)。
 中国景気の持ち直し期待が相場を支える流れ。取引時間中に公表された5月の財新中国サービス業PMI(民間集計)は予想を上回る54.0に上昇し、景況判断の境目となる50を16カ月連続で超えた。先行して3日に発表された財新中国製造業PMIも上振れし、約2年ぶりの高水準を回復している。国家統計局によるPMIは軟調だったが、民間の内容が大幅に改善した。米格付け大手ムーディーズは3日、2024年の中国経済成長率予測を4.0→4.5%に引き上げている。ただ、上値は重い。米経済の鈍化懸念がくすぶっていることや、原油や非鉄など商品の相場軟調が嫌気された。指数はPMI公表後に上値を伸ばしたものの、前引けにかけて失速している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.9%高、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が3.7%高、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が2.7%高と上げが目立った。
 セクター別では、半導体が高い。華虹半導体(1347/HK)が4.5%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.5%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.4%、晶門半導体(2878/HK)が1.5%ずつ上昇した。産業支援の動きが改めて材料視される。IC産業振興に向けた新たな国策ファンドが5月24日に発足。登録資本は3440億人民元(約7兆4000億円)に上り、国家集成電路産業投資基金(大基金)としては過去最大だ。
 中国自動車セクターの一角もしっかり。長城汽車(2333/HK)が1.8%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.6%高、小鵬汽車(9868/HK)が1.4%高、吉利汽車HD(175/HK)が1.3%高で引けた。
 半面、非鉄セクターは安い。中国アルミ(2600/HK)が7.7%、江西銅業(358/HK)が3.5%、中国宏橋集団(1378/HK)が3.4%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.0%ずつ下落した。5日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅など主要産品が安く推移している。
 中国不動産セクターもさえない。合景泰富集団HD(1813/HK)と世茂集団HD(813/HK)がそろって4.9%安、遠洋集団HD(3377/HK)が4.0%安、広州富力地産(2777/HK)が3.0%安で前場取引を終えた。シティグループの強気見通しなどで前日は急伸していたが、この日は売りにおされている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%安の3079.92ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。素材株、エネルギー株、食品・酒造株、銀行株、インフラ建設株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。医薬株、軍事関連株、公益株、自動車株も買われた。


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