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2024/10/14 13:26

香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は1.7%上昇 無料記事

 連休明け14日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比87.05ポイント(0.41%)安の21164.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が13.42ポイント(0.18%)安の7607.32ポイントと反落した。売買代金は1722億7520万香港ドルとなっている(10日前場は1771億4040万香港ドル)。
 内部環境の不透明感が重しとなる流れ。デフレ懸念が強まっている。13日に公表された中国物価統計は消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比0.4%となり、市場予想(0.6%)を下回った。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.8%となり、予想(マイナス2.6%)以上に低下している。また、本日発表される9月貿易統計の結果も気がかり材料として意識された。
 なお、12日に開かれた中国財政部の会見では、財政支援で景気を支える方針が示されたが、具体的な規模などに言及がなく、ポジティブサプライズには欠けている。ただ、市場の一部からは、10月末に開かれる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の承認を待って、財政出動の規模など具体的な内容が明らかにされる可能性が指摘された。指数は前引けにかけて下げ幅を縮小させている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が8.9%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が6.8%安、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が5.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、自動車が安い。ディーラーのほか、完成車メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が6.2%、蔚来集団(9866/HK)が4.3%、広州汽車集団(2238/HK)が3.8%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.1%ずつ下落した。
 中国の証券セクターも急落。第一上海投資(227/HK)が10.6%安、恒投証券(1476/HK)が8.5%安、中州証券(1375/HK)が8.3%安、申万宏源集団(6806/HK)が6.6%安と値を下げた。
 半導体やAI(人工知能)の関連銘柄もさえない。上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.3%安、晶門半導体(2878/HK)が5.6%安、華虹半導体(1347/HK)が4.2%安、商湯集団(20/HK)が6.4%安、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が4.6%安で引けた。
 半面、中国の銀行セクターは高い。中国農業銀行(1288/HK)が4.2%、中国工商銀行(1398/HK)が3.9%、中国銀行(3988/HK)と中国建設銀行(939/HK)がそろって3.2%ずつ上昇した。中国財政部の会見では、金融システム安定のため、特別国債を発行し、大手国有銀行に資金を投入することが明らかにされている。
 中国不動産セクターの一角もしっかり。華潤置地(1109/HK)が5.1%高、中国海外発展(688/HK)が4.8%高、中国海外宏洋集団(81/HK)が3.0%高で前場取引を終えた。中国の大手銀はそれぞれ、10月25日から既存住宅ローンの金利を引き下げると発表している。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.66%高の3271.06ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。銀行・保険株、インフラ関連株、資源株、公益株、ハイテク株、医薬株なども買われた。半面、証券株は売られている。


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