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2020/07/24 13:31

香港前場:ハンセン1.8%安で反落、上海総合は2.3%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比461.31ポイント(1.83%)安の24801.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が205.64ポイント(1.99%)安の10119.61ポイントとそろって反落した。売買代金は804億4500万香港ドルとなっている(23日前場は829億3100万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
 昨夜の米株安を嫌気した売りが先行。米雇用の持ち直し期待が後退し、米景気の先行き不安が再燃した。米中関係の悪化も警戒。米政府がテキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を要求したことを受け、中国外交部は24日、成都総領事館に閉鎖を通知したことを明らかにしている。香港英字紙のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は23日、中国南西部をカバーする成都総領事館の戦略的な重要性を指摘。成都総領事館が閉鎖の対象となる可能性を伝えていた。香港の各指数は前引けにかけて下げ幅を広げている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が7.4%安、香港不動産の龍倉置業地産投資(1997/HK)が5.1%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.6%安と下げが目立った。中国生物製薬に関しては、大株主で最高経営責任者(CEO)の謝炳氏が保有株の一部を売却すると発表したことも売り材料視されている。
 セクター別では、中国の医薬品が安い。上記した中国生物製薬のほか、三生製薬(1530/HK)が7.9%、翰森製薬集団(3692/HK)が7.0%、四環医薬HD集団(460/HK)が6.1%、康哲薬業HD(867/HK)が5.5%、薬明生物技術(2269/HK)が5.4%、石薬集団(1093/HK)が3.5%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。中国海外発展(688/HK)が5.9%安、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が4.5%安、融創中国HD(1918/HK)が3.8%安、中国金茂HD(817/HK)が3.0%安、中国恒大集団(3333/HK)が2.7%安で引けた。当局の引き締めスタンスを懸念。深セン市に続き、南京市でも23日、住宅購入規制を強化する方針が明らかにされる。先行して規制強化が始まった深セン市では、中古住宅の取引が急減したと伝わった。
 保険・証券セクターも売られる。中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)と中国太平保険HD(966/HK)、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)がそろって3.3%安、中信証券(6030/HK)が6.0%安、華泰証券(6886/HK)が6.2%安、海通証券(6837/HK)が4.0%安と値を下げた。
 半面、中国自動車セクターの一角はしっかり。長城汽車(2333/HK)が7.9%高、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%高、東風汽車集団(489/HK)が0.8%高と上昇した。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車は23日引け後、2020年6月中間期の24%減益を明らかにしたものの、予想ほどの落ち込みではなかったことが買い安心感につながっている。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.25%安の3250.37ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。医薬品株、消費関連株、ハイテク株、自動車株、不動産株、運輸株、インフラ関連株、資源・素材株なども売られた。半面、防衛関連株は高い。産金株も買われた。


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