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2020/07/23 17:34

香港大引:ハンセン0.8%高で反発、瑞声科技12.9%上昇 無料記事

 23日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比205.06ポイント(0.82%)高の25263.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が81.74ポイント(0.80%)高の10325.25ポイントとそろって反発した。売買代金は1405億7200万香港ドルにやや縮小している(22日は1555億8600万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
 ハイテク関連の指数創設が改めて材料視される展開。来週27日に「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」の算出・公表がスタートすることにより、新たな投資資金が流入すると期待されている。
 ただ、上値は重い。米中関係の悪化が懸念されている。昨日の大引け間際に、「米国が中国の在ヒューストン領事館に閉鎖を命じた」と報じられたことについては、米国務省が22日、正式に認めた。同省の報道官は、「米国の知的財産権や米国民の個人情報を保護するため」と説明している。中国外交部はこれより先、「あり得ない措置」と猛抗議し、対抗措置を打ち出す用意があると明言。香港英字紙は23日、「中国は四川省成都市の米総領事館に閉鎖を求める方針」と消息筋情報として報じた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が12.9%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.4%高、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が4.0%高と上げが目立った。瑞声科技に関しては、光学部品子会社に戦略投資家4社を迎え入れると発表したことも支援材料。これら4社には、小米集団傘下のファンドやOPPO広東移動通信などが含まれる。また、同銘柄は上述したハンセン科技指数の構成銘柄だ。
 このほか、新指数に採用された「ATMX」と呼ばれる銘柄群の一角もしっかり。美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が3.5%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.3%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.9%高とそろって反発した。指数組み入れウエートは、それぞれ上位に位置している。
 セクター別では、中国の医薬品が高い。上記した中国生物製薬のほか、上海復星医薬集団(2196/HK)が10.1%、金斯瑞生物科技(ジェンスクリプト・バイオテック:1548/HK)が5.2%、翰森製薬集団(3692/HK)が4.2%、中国中薬(570/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 半面、香港拠点の不動産や小売はさえない。九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が3.4%、太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が1.4%、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.2%、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が0.8%、周大福珠宝(1929/HK)が0.7%ずつ下落した。香港では新型コロナの1日あたり感染者数が連日で過去最多を更新。域内経済の回復が遅れると危惧された。
 一方、本土マーケットは5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3325.11ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。不動産株、資源・素材株、ハイテク株、インフラ関連株、自動車株、運輸株、公益株なども売られた。半面、医薬品株は急伸。防衛関連株、食品飲料株の一角も買われた。


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