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2025/07/21 13:33

香港前場:ハンセン0.3%高で続伸、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 週明け21日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比69.54ポイント(0.28%)高の24895.20ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.78ポイント(0.14%)高の8999.25ポイントと続伸した。売買代金は1514億3920万香港ドルに拡大している(18日前場は1360億5040万香港ドル)。
 米長期金利の低下が好感される流れ。連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が17日、7月利下げに言及したことや、米ミシガン大学が18日公表した7月の消費者態度指数(速報値)で1年先の期待インフレ率が5カ月ぶりの低水準となる中、18日の米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りが低下している(債券価格は上昇)。中国の政策に対する期待感も持続。廖岷・財政部副部長は18日、均衡のとれた対外貿易を維持しながら、消費主導の経済モデルに移行していく考えを明らかにした。中国では月末までに、下半期の政策方針を決定する中央政治局会議が開かれる予定。追加の景気刺激策が打ち出されるとの見方も広がっている。大型インフラ投資も支援材料。チベット自治区を流れるヤルンツァンポ川の下流で19日、世界最大級の大規模水力発電ダムが着工した。同プロジェクトの総投資額は約1兆2000億人民元(約24兆8200億円)に上る。恩恵のある銘柄群に買いが先行した。
 ただ、上値は限定的。ハンセン指数が約3年5カ月ぶりの高値水準を回復する中、売り圧力も意識されている。指数は前引けにかけて上げ幅をやや縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ミネラルウォーター中国最大手の農夫山泉(9633/HK)石油・化学大手の中国石油化工(386/HK)がそろって3.7%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.2%高と上げが目立っている。信義光能は中間決算の56〜66%減益見通しを明らかにしたが、嫌気する売りは限定された。
 発電設備やゼネコンなどインフラ建設セクターも高い。東方電気(1072/HK)が77.3%、ハルビン電気(1133/HK)が27.0%、中国中鉄(390/HK)が3.6%、中国鉄建(1186/HK)が3.1%、中国交通建設(1800/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 建材・鉄鋼セクターも急伸。華新水泥(6655/HK)が70.7%高、華潤水泥HD(1313/HK)が10.1%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が23.4%高、中国東方集団HD(581/HK)が10.1%高で引けた。
 消費セクターの一角も物色される。農夫山泉のほか、アヒル肉加工の周黒鴨国際HD(1458/HK)が3.2%高、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が2.7%高、コラーゲン化粧品の巨子生物HD(2367/HK)が2.1%高、ベビー用品の好孩子国際HD(1086/HK)が1.7%高、免税店の中国旅遊集団中免(1880/HK)が1.3%高、白物家電の美的集団(300/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。
 半面、医薬セクターはさえない。三生製薬(1530/HK)が4.8%、百済神州(6160/HK)が4.2%、康希諾生物(6185/HK)が1.9%、緑葉製薬集団(2186/HK)が1.8%ずつ下落した。
 本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%高の3549.89ポイントで前場取引を終了した。インフラ関連が高い。資源・素材、消費、自動車、不動産、公益、運輸、ハイテクなども買われた。半面、銀行・保険は安い。医薬も売られた。


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