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2020/03/20 17:37

香港大引:ハンセン5.1%高で3日ぶり急反発、各国の経済対策が追い風 無料記事

 20日の香港マーケットは大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比1095.94ポイント(5.05%)高の22805.07ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が559.03ポイント(6.53%)高の9118.67ポイントと8日ぶりにそれぞれ急反発した。売買代金は1712億7200万香港ドルとなっている(19日は1910億5300万香港ドル)。
 投資家のリスク回避スタンスがひとまず後退。各国中銀の経済対策を手がかりに、昨夜の欧米株市場が軒並み上昇した流れを継いだ。中国の景気対策にも期待感。複数の香港メディアが20日、外電を引用して報じたところによれば、中国政府は数兆人民元規模の景気刺激策を準備しているもようだ。消息筋によると、経済への大きな影響が予測される中、「金融政策の効果は限定的で、財政出動の強化が必要」と政府は考えているという。
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が13.6%高、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が13.5%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が11.9%高と上げが目立った。長江実業集団に関しては、19年決算が実質2割増益だったことを材料視している。
 セクター別では、カジノ、旅行チケット予約、航空情報システムなどレジャー関連が高い。上記した銀河娯楽集団のほか、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が12.0%、美高梅中国(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が10.5%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が9.8%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が8.8%、中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が11.3%ずつ上昇した。新型コロナを巡っては、国内の新規感染者が19日まで2日連続でゼロだったと伝わっている。
 小売やスポーツ用品、家電などの消費関連セクターも急伸。百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が11.4%高、金鷹商貿集団(3308/HK)が11.2%高、安踏体育用品(2020/HK)が13.9%高、361度国際(1361/HK)が11.9%高、TCL電子HD(TCLエレクトロニクス・ホールディングス:1070/HK)が8.1%高で引けた。新型コロナが中国内で収束に向かうなか、消費活動の回復が見込まれている。
 石油生産・化工や掘削、天然ガスなどエネルギー関連セクターもしっかり。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が11.4%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)と中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)がそろって9.4%高、中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が12.9%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が17.5%高と値を上げた。原油相場の持ち直しがプラス。19日のWTI原油先物は前日比27.2%高と急反発し、上昇率は過去最大を記録した。
 本土マーケットは8日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.61%高の2745.62ポイントで取引を終えた。銀行株が相場をけん引する。食品飲料株、インフラ関連株、資源・素材株、不動産株、レジャー関連株、医薬品株、運輸株なども買われた。


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