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2025/02/14 17:27

香港大引:ハンセン3.7%高で急反発、オンライン医療など上昇 無料記事

 14日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比805.96ポイント(3.69%)高の22620.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が328.77ポイント(4.11%)高の8331.40ポイントと大幅に反発した。売買代金は3646億80万香港ドルと引き続き高水準で推移している(13日は3794億4840万香港ドル)。
 投資家に買い安心感が広がる流れ。「トランプ関税」の過度な警戒感がひとまず後退した。トランプ米大統領は13日、貿易相手国と同様の関税を課す「相互関税」を導入する覚書に署名したが、国ごとに精査した上で個別に対応を取るとしたことで、交渉の余地があると期待されている。また、中国のスタートアップ企業(DeepSeek)が低コスト、かつ高性能な生成AI(人工知能)の大規模言語モデル(LLM)を開発する中、生成AIの進化が各産業の発展に寄与するとの見方も改めて意識された。後場に入り、「習近平・国家主席が来週、DeepSeekを含むテック企業の幹部と会談を行う予定」との情報も伝わった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が29.1%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が11.8%高、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が7.4%高と上げが目立った。うちBYDを巡っては、高度運転支援システム「天神之眼」の導入推進により、一段のシェア拡大が期待されている。
 セクター別では、オンライン医療関連が高い。前出の阿里健康のほか、平安健康医療科技(1833/HK)が17.9%、京東健康(6618/HK)が7.6%ずつ上昇した。平安健康については、医師向けプラットフォームでDeepSeek開発のAIモデルを利用開始すると発表したことが支援材料。AI応用によるサービスの拡充、質向上が見込まれている。
 また、スマートドライブ関連も高い。うち地平線(9660/HK)が16.0%高と急伸した。BYDの高度運転支援システム「天神之眼」に、地平線の最新車載AIプロセッサーが採用されたと報じられている。同じく車載半導体の黒芝麻智能国際HD(2533/HK)が4.2%高、LiDARメーカーの速騰聚創科技(2498/HK)が9.8%高で引けた。
 半面、業績に絡む悪材料の出た銘柄の一角はさえない。10〜12月期決算で赤字を計上した半導体ファウンドリーの華虹半導体(1347/HK)が2.5%安、2024年通期の赤字転落見通しで百貨店チェーンの百盛商業集団(パークソン:3368/HK)が6.9%安、通期決算の減益見通しで香港系アパレルの佐丹奴国際(ジョルダーノ:709/HK)が5.2%安と値を下げた。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%高の3346.72ポイントで取引を終了した。医薬が高い。自動車、家電、通信、金融なども買われた。半面、不動産は安い。鉄鋼、建材なども売られた。


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