/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/03/20 13:31

香港前場:ハンセン2.8%高で3日ぶり反発、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 20日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比609.69ポイント(2.81%)高の22318.82ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が292.75ポイント(3.42%)高の8852.39ポイントと8日ぶりにそれぞれ反発した。半日の売買代金は742億2700万香港ドルとなっている(19日の前場は1021億4400万香港ドル)。
 投資家のリスク回避スタンスがやや後退。各国中銀の経済対策を手がかりに、昨夜の欧米株市場が軒並み上昇した流れを継いだ。中国の景気対策にも期待感。複数の香港メディアが20日、外電を引用して報じたところによれば、中国政府は数兆人民元規模の景気刺激策を準備しているもようだ。消息筋によると、経済への大きな影響が予測される中、「金融政策の効果は限定的で、財政出動の強化が必要」と政府は考えているという。
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が12.4%高、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が9.6%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が8.7%高と上げが目立った。長江実業集団に関しては、19年決算が実質2割増益だったことを材料視している。
 セクター別では、カジノや映画館、旅行チケット予約、航空情報システムなどレジャー関連が高い。上記した銀河娯楽集団のほか、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が10.3%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が6.5%、美高梅中国(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が5.6%、阿里巴巴影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ:1060/HK)が6.2%、歓喜伝媒集団(1003/HK)が5.0%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が11.0%、中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が9.2%ずつ上昇した。新型コロナを巡っては、国内の新規感染者が19日まで2日連続でゼロだったと伝わっている。
 石油生産・化工や掘削、天然ガスなどエネルギー関連セクターもしっかり。上記した中国海洋石油のほか、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が6.9%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が5.6%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.4%高、中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が7.9%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が10.9%高と値を上げた。原油相場の持ち直しがプラス。19日のWTI原油先物は前日比27.2%高と急反発し、上昇率は過去最大を記録した。
 中国不動産セクターも買われる。融創中国HD(1918/HK)が7.0%高、龍湖地産(ロンフォー・プロパティーズ:960/HK)が5.2%高、世茂房地産HD(813/HK)が4.9%高、広州富力地産(2777/HK)が4.6%高で取引を終えた。
 本土マーケットは8日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の2714.77ポイントで前場の取引を終えた。食品飲料株が高い。インフラ関連株、医薬品株、空運株、不動産株、銀行・保険株、メディア関連株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。自動車株の一角も売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース