2025/01/09 17:36
香港大引:ハンセン0.2%安で4日続落、半導体・AI逆行高
9日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比38.95ポイント(0.20%)安の19240.89ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が11.68ポイント(0.17%)安の6978.97ポイントと4日続落した。ハンセン指数は昨年11月26日以来、約6週ぶりの安値水準を切り下げている。売買代金は1290億6880万香港ドルに縮小した(8日は1683億9710万香港ドル)。
前日までの軟調地合いを次ぐ流れ。米国の対中圧力強化や、米長期金利の低下基調が引き続き重しだ。米インフレ再燃が警戒される中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、一時、24年4月以来の高水準を付けている。様子見ムードも漂う。カーター元米大統領の国葬で9日に株式マーケットが休場となる米国では、翌10日に2024年12月の米雇用統計が公表される。中国では来週13日に12月の貿易、17日に小売売上高や鉱工業生産などと24年のGDP成長率、15日に金融の統計が報告される予定だ。朝方発表された中国物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.1%(予想もプラス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.3%(同マイナス2.4%)で着地している。ただ、下値は限定的。中国当局が消費刺激策を拡充するなど、景気支援スタンスを強めていることも支えだ。値ごろ感に着目した買いも入り、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が5.0%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が4.4%安、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が3.4%安と下げが目立った。
セクター別では、海運・港湾が安い。中遠海運HD(1919/HK)が4.8%、東方海外(316/HK)が3.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.9%、中遠海運港口(1199/HK)が1.8%、招商局港口HD(144/HK)が1.7%ずつ下落した。海上運賃の高止まり期待がはく落。北米東岸の港湾ストが回避されると伝わった。
自動車セクターの一角もさえない。理想汽車や中升集団のほか、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%安、蔚来集団(9866/HK)が1.8%安、東風汽車集団(489/HK)が1.5%安で引けた。
半面、半導体・AI(人工知能)関連は高い。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.9%、華虹半導体(1347/HK)が2.2%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が5.0%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が1.7%ずつ上昇した。半導体などハイテク分野で米国が対中圧力を続ける中、当局が国内産業の支援を強めると期待されている。外電は9日、「退陣を目前に控えたバイデン米大統領は、エヌビディアなどによる人工知能(AI)半導体チップ輸出への規制を強化する方針」などと報じた。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.58%安の3211.39ポイントで取引を終了した。エネルギーが安い。海運・港湾、公益、金融、医薬、インフラ関連、不動産なども売られた。半面、ハイテクは高い。軍事関連、素材、消費関連の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
前日までの軟調地合いを次ぐ流れ。米国の対中圧力強化や、米長期金利の低下基調が引き続き重しだ。米インフレ再燃が警戒される中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、一時、24年4月以来の高水準を付けている。様子見ムードも漂う。カーター元米大統領の国葬で9日に株式マーケットが休場となる米国では、翌10日に2024年12月の米雇用統計が公表される。中国では来週13日に12月の貿易、17日に小売売上高や鉱工業生産などと24年のGDP成長率、15日に金融の統計が報告される予定だ。朝方発表された中国物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.1%(予想もプラス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.3%(同マイナス2.4%)で着地している。ただ、下値は限定的。中国当局が消費刺激策を拡充するなど、景気支援スタンスを強めていることも支えだ。値ごろ感に着目した買いも入り、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が5.0%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が4.4%安、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が3.4%安と下げが目立った。
セクター別では、海運・港湾が安い。中遠海運HD(1919/HK)が4.8%、東方海外(316/HK)が3.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.9%、中遠海運港口(1199/HK)が1.8%、招商局港口HD(144/HK)が1.7%ずつ下落した。海上運賃の高止まり期待がはく落。北米東岸の港湾ストが回避されると伝わった。
自動車セクターの一角もさえない。理想汽車や中升集団のほか、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%安、蔚来集団(9866/HK)が1.8%安、東風汽車集団(489/HK)が1.5%安で引けた。
半面、半導体・AI(人工知能)関連は高い。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.9%、華虹半導体(1347/HK)が2.2%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が5.0%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が1.7%ずつ上昇した。半導体などハイテク分野で米国が対中圧力を続ける中、当局が国内産業の支援を強めると期待されている。外電は9日、「退陣を目前に控えたバイデン米大統領は、エヌビディアなどによる人工知能(AI)半導体チップ輸出への規制を強化する方針」などと報じた。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.58%安の3211.39ポイントで取引を終了した。エネルギーが安い。海運・港湾、公益、金融、医薬、インフラ関連、不動産なども売られた。半面、ハイテクは高い。軍事関連、素材、消費関連の一角も買われた。
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