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2025/05/12 13:41 NEW!!

香港前場:ハンセン0.9%高で8日続伸、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 週明け12日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比212.14ポイント(0.93%)高の23079.88ポイントと8日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.40ポイント(0.81%)高の8376.23ポイントと3日続伸した。売買代金は1302億4960万香港ドルに拡大している(9日前場は967億4870万香港ドル)。
 米中通商協議の進展が材料視される流れ。貿易問題を巡る米中の閣僚級協議は日本時間12日未明に終了し、その後、ベッセント米財務長官は「確かな進展があった」と述べた。また、中国の代表団は、米国と「重要な合意に達した」と発表している。詳細については12日、共同声明で明らかにされる見通しだ。ただ、上値は限定的。ハンセン指数はこのところ上昇基調を強め、トランプ米政権の「相互関税」で急落する前の水準(4月上旬)を回復したとあって売り圧力も意識されている。また、米中協議の合意内容を見極めたいとするスタンスも重しとなった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が10.2%高、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が5.2%高、パソコン(PC)最大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が4.7%高と上げが目立った。各社はそれぞれ、米高関税政策がマイナス要素となっていただけに、米中協議の進展が買い安心感につながっている。
 セクター別では、完成車メーカーやスマートドライブなど自動車関連が高い。小鵬汽車(9868/HK)が5.5%、蔚来集団(9866/HK)が4.4%、理想汽車(2015/HK)が2.5%、速騰聚創科技(2498/HK)が4.1%、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が4.0%ずつ上昇した。
 半導体やクラウド、ロボットの銘柄群も物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.5%高、蘇州貝克微電子(2149/HK)が3.1%高、万国数拠HD(9698/HK)が4.1%高、微盟集団(2013/HK)が3.6%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が5.7%高、深セン市越疆科技(2432/HK)が3.1%高で引けた。新興EVやハイテクなどに買いが先行する中、ハンセン科技(テック)指数は1.9%高と他の主要指数をアウトパフォームしている。
 半面、医薬セクターの一角は安い。百済神州(6160/HK)が7.9%、石薬集団(1093/HK)が4.5%、四環医薬HD集団(460/HK)が4.3%、中国生物製薬(1177/HK)が2.3%ずつ下落した。製薬メーカーの採算悪化が警戒される。トランプ米大統領は11日、米国の処方薬価格は高すぎるとして、世界で最も価格が安い国と同水準に引き下げることを義務付ける大統領令に署名する意向を示した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.37%高の3354.53ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。軍需産業、インフラ建設、消費関連、自動車、素材、不動産なども買われた。半面、医薬は安い。銀行、エネルギー、公益も売られた。


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