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2020/07/23 13:19

香港前場:ハンセン0.4%高で反発、上海総合は1.2%下落 無料記事

 23日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比93.58ポイント(0.37%)高の25151.52ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が27.37ポイント(0.27%)高の10270.88ポイントとそろって反発した。売買代金は829億3100万香港ドルにやや拡大している(22日前場は738億2200万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
 ハイテク関連の指数創設が改めて材料視される展開。来週27日に「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」の算出・公表がスタートすることにより、新たな投資資金が流入すると期待されている。
 ただ、上値は重い。米中関係の悪化が懸念されている。昨日の大引け間際に、「米国が中国の在ヒューストン領事館に閉鎖を命じた」と報じられたことについては、米国務省が22日、正式に認めた。同省の報道官は、「米国の知的財産権や米国民の個人情報を保護するため」と説明している。中国外交部はこれより先、「あり得ない措置」と猛抗議し、対抗措置を打ち出す用意があると明言。一部メディアによれば、武漢の米国領事館に対する閉鎖通告を検討中――との情報もある。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が12.1%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)がそろって2.8%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.3%高と上げが目立った。瑞声科技と舜宇光学科技は、上述したハンセン科技指数の第1陣に選定されている。また、瑞声科技に関しては、光学部品子会社に戦略投資家4社を迎え入れると発表したことも支援材料。これら4社には、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)傘下のファンドやOPPO広東移動通信などが含まれる。
 セクター別では、中国の医薬品が高い。上記した中国生物製薬のほか、上海復星医薬集団(2196/HK)が5.6%、翰森製薬集団(3692/HK)が4.2%、金斯瑞生物科技(ジェンスクリプト・バイオテック:1548/HK)が4.0%、中国中薬(570/HK)が2.5%、上海復宏漢霖生物技術(シャンハイ・ヘンリウス・バイオテック:2696/HK)が1.5%ずつ上昇した。
 半面、香港拠点の不動産や小売はさえない。九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が5.2%、太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が1.5%、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.2%、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が1.7%、周大福珠宝(1929/HK)が0.8%ずつ下落した。香港では22日、新型コロナの1日あたり感染者数が過去最多を更新。域内経済の回復が遅れると危惧された。
 一方、本土マーケットは5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.19%安の3293.54ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。不動産株、資源・素材株、ハイテク株、インフラ関連株、自動車株、運輸株、公益株なども売られた。半面、医薬品株は高い。防衛関連株、食品飲料株の一角も買われた。


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