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2025/09/11 13:35

香港前場:ハンセン0.3%安で5日ぶり反落、上海総合1.1%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比75.41ポイント(0.29%)安の26124.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が44.96ポイント(0.48%)安の9283.20ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は1763億3710万香港ドルにやや拡大している(10日前場は1696億1440万香港ドル)。
 米中の指標発表が気がかり材料となる流れ。米国では11日、米金融政策に与える影響が大きい8月の消費者物価指数(CPI)、中国では来週15日に8月の小売売上高や鉱工業生産、1〜8月の不動産投資などが公表される予定だ。中国のデフレ懸念も改めて不安視。10日発表された8月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でマイナス0.4%と前月の横ばいから下落に転じた。内需の弱さが指摘されている。
 ただ、下値は限定的。中国の政策に対する期待感は根強く、指数は徐々に下げ幅を縮小した。中国当局はこのところ、人工知能(AI)技術を軸とした産業支援、「AI+」政策に注力しているほか、消費刺激、「内巻」(過当競争)是正など景気対策を相次ぎ打ち出している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬の下げが目立つ。翰森製薬集団(3692/HK)が9.2%安、石薬集団(1093/HK)が7.6%安、中国生物製薬(1177/HK)が5.5%安、薬明生物技術(2269/HK)が4.1%安で引けた。米国の圧力を警戒。外電は10日、消息筋情報として、トランプ米大統領は中国の医療品に対する「厳しい規制」を検討しているもようと伝えた。中国の医薬品パイプライン(新薬候補)はここ数年で拡大し、足もとでは米製薬企業が中国企業から新薬候補を導入する大型のライセンス契約が増えている。
 中国の不動産セクターも安い。雅居楽集団HD(3383/HK)が5.5%、広州富力地産(2777/HK)が4.1%、旭輝HD(884/HK)が2.8%、建発国際投資集団(1908/HK)が2.2%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が3.4%安、長城汽車(2333/HK)が3.3%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)と小鵬汽車(9868/HK)がそろって2.2%安と値を下げた。
 半面、非鉄セクターはしっかり。中国宏橋集団(1378/HK)が4.0%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.9%、中国アルミ(2600/HK)が3.6%、江西銅業(358/HK)が3.2%ずつ上昇した。
 半導体やクラウドの銘柄群も物色される。英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が10.8%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が6.0%高、華虹半導体(1347/HK)が5.8%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が6.0%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が4.2%高と値を上げた。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.12%高の3855.10ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが高い。軍需産業、インフラ建設、自動車、不動産、素材なども買われた。半面、医薬は安い。エネルギー、公益、銀行も売られた。


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