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2025/11/07 17:36 NEW!!

香港大引:ハンセン0.9%安で反落、放送事故のポップマート5.9%下落 無料記事

 7日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比244.07ポイント(0.92%)安の26241.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.41ポイント(0.94%)安の9267.56ポイントと反落した。売買代金は2096億4430万香港ドル(約4兆1362億円)にやや縮小している(6日は2346億5310万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。米景気懸念と米金融政策の不透明感が改めて意識され、6日の米株市場では主要株価指数がそろって反落し、香港にも売りが波及している。中国の経済動向も懸念。取引時間中に報告された10月の貿易統計では、輸出入がそろって予想を下回った。中でも米ドル建て輸出は前年同月比で1.1%減少し、前月の8.3%増からマイナス成長に沈んでいる。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が5.9%安、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップマート:9992/HK)が5.9%安、民営教育サービス事業者の新東方教育科技集団(9901/HK)が5.0%安と下げが目立った。ポップマートに関しては、ライブ配信の「放送事故」が売り材料視されたとの見方がある。中国メディアによると、同社のライブ配信で自社製品が割高だと話すスタッフの会話が誤って流れた。また、世界を席巻した主力商品「ラブブ」の人気がピークを打ったとの指摘もあり、8月26日に付けた最高値(339.80香港ドル)から下落が続いている(きょう終値は204.80香港ドル)。
 セクター別では、自動車関連が安い。自動運転システムの文遠知行(800/HK)が13.4%、小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が11.3%、地平線(9660/HK)が3.1%、自動車部品の寧波均勝電子(699/HK)が8.6%、耐世特汽車系統集団(1316/HK)が8.4%ずつ下落した。米市場にADR上場する小馬智行と文遠知行は6日に香港重複上場し、それぞれ公募価格比で1割前後下げて初日を終えている。本土上場する寧波均勝電子も6日に香港重複上場し、公募価格を割り込んで取引終了した。
 半導体や人工知能(AI)技術、クラウドの銘柄も売られる。英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が3.9%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.1%安、滴普科技(1384/HK)が30.6%安、北京第四範式智能技術(6682/HK)が4.2%安、金山雲(3896/HK)と金蝶国際軟件集団(268/HK)がそろって3.7%安と値を下げた。
 半面、グリーン発電関連銘柄は物色が続く。太陽光発電用透明ガラス(PVガラス)メーカーの福莱特玻璃集団(6865/HK)が9.0%、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が7.9%、太陽光発電(PV)素材メーカーの協キン科技HD(3800/HK)が6.5%ずつ上昇した。中国当局がカーボンニュートラルに注力していることを引き続き材料視している。
 本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.25%安の3997.56ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。医薬、自動車、金融、公益、不動産、軍需産業なども売られた。半面、素材は高い。エネルギー、食品飲料、運輸も買われた。



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