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2025/10/17 17:43

香港大引:ハンセン2.5%安で続落、テック指数は4.1%下落 無料記事

 17日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比641.41ポイント(2.48%)安の25247.10ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が247.49ポイント(2.67%)安の9011.97ポイントと3日ぶりに反落した。ハンセン指数は9月4日以来、約1カ月半ぶりの安値水準。売買代金は3146億2370万香港ドル(約6兆596億円)となっている(16日は2754億3120万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米銀行株安が嫌気されたほか、米中対立の警戒感も重しとなった。昨夜の米株市場では、銀行業界の健全性に対する疑念が浮上し、S&P地銀株指数に連動する上場投資信託(ETF)は6.2%安と急落。現地の地銀2行は、融資先に関する不正行為で訴訟を起こしたとそれぞれ公表した。米中関係を巡っては、両国が14日から相互の船舶に対し、港湾使用料の追加徴収を開始。トランプ米大統領が先ごろ、米国と中国は今現在、貿易戦争の状態にあるとの認識を示した。中国指標の発表も気がかり。中国では週明け20日、7〜9月期のGDP、9月の小売売上高などが発表される予定だ。結果を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながっている。指数は小動きでスタートし、その後は下げ幅を拡大した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電子製品受託製造サービス(EMS)大手の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が8.1%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が6.8%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が6.5%安と下げが目立った。
 セクター別では、半導体が安い。SMICのほか、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が9.7%、華虹半導体(1347/HK)が6.9%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が5.1%ずつ下落した。そのほか、クラウドや人工知能(AI)技術の関連銘柄も値下がり。ハンセン科技(テック)指数は4.1%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 新興EV(電気自動車)関連も売られる。理想汽車(2015/HK)が3.8%安、小米集団(1810/HK)が3.6%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.2%安と値を下げた。先ごろ発生した小米の高級EVによる死亡事故を受け、EV人気に陰りが出ると警戒されている。
 そのほか、ライダー(LiDAR)や自動運転などスマートドライブ関連銘柄も急落。地平線(9660/HK)が7.9%安、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が7.8%安、禾賽科技(2525/HK)が6.8%安、速騰聚創科技(2498/HK)が5.8%安で引けた。
 非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.6%安、江西銅業(358/HK)が4.7%安、中国西部水泥(2233/HK)が6.3%安、中国建材(3323/HK)が5.0%安、鞍鋼(347/HK)と馬鞍山鋼鉄(323/HK)がそろって4.8%安で取引を終えた。
 本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.95%安の3839.76ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。自動車、医薬、消費関連、資源・素材、インフラ関連、不動産、金融、公益なども売られた。


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