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2025/09/04 17:34

香港大引:ハンセン1.1%安で3日続落、半導体セクターに売り 無料記事

 4日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比284.92ポイント(1.12%)安の25058.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が112.93ポイント(1.25%)安の8937.09ポイントと3日続落した。売買代金は3022億3290万香港ドル(約5兆7484億円)となっている(3日は2676億4750万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。中国では来週、8日に8月の貿易統計、10日に物価統計が公表されるほか、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会会議が8〜12日に北京で開催される見通しだ。米中の通商対立も不安材料。中国商務部は3日、米国が対中輸出する一部の光ファイバー製品について、反ダンピング関税を新たに課すと発表した。トランプ米政権が先ごろ、中国に対する半導体規制を強化したことの報復だとの見方もある。
 ただ、下値は限定的。中国の政策に対する期待感が根強いほか、米利下げ観測も好材料だ。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は3日、金融当局は今月から利下げを再開し、今後、複数回の利下げが必要だとの考えを示している。香港の各指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が8.8%安、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が7.3%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が6.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、半導体が安い。SMICのほか、晶門半導体(2878/HK)が7.3%、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が7.0%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.2%、華虹半導体(1347/HK)が5.4%ずつ下落した。半導体のほかクラウドや人工知能(AI)技術の銘柄などに売りが広がり、ハンセン科技(テック)指数は1.9%安と他の主要指数をアンダーパフォームしている。
 医薬セクターも急落。康希諾生物(6185/HK)が7.0%安、江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が6.7%安、信達生物製薬(1801/HK)が6.4%安、艾美疫苗(6660/HK)が5.7%安と値を下げた。
 非鉄・産金セクターも売られる。中国アルミ(2600/HK)が7.4%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.8%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.3%安、中国黄金国際資源(2099/HK)が7.4%安、霊宝黄金(3330/HK)が7.2%安、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が4.8%安と値を下げた。
 半面、太陽光発電関連は物色される。協キン新能源HD(451/HK)が8.4%、福莱特玻璃集団(6865/HK)が5.7%、信義光能HD(968/HK)が2.1%、カ姆丹克太陽能系統集団(712/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.25%安の3765.88ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。医薬、軍需産業、素材、消費関連、自動車、不動産、証券なども売られた。半面、銀行は高い。公益、エネルギーの一角も買われた。



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